ようこそ笑顔神社へ(125)柿太郎①
これは空想の神社です。
創建は、令和三年十二月三十日。
主祭神は、亀乃長命です。
自分のことを、亀さんと呼びます。
この神社の御利益は、笑顔です。
この神社が、必要な人の所に届きますように。
参拝方法は、二礼・二拍手・笑顔・一礼です。
※笑顔神社の作り方は、第1話から書いています。
※たまに友人の鶴乃長命も登場します。
自分のことを、鶴さんと呼びます。
日常生活をしていると、たまにこのフレーズが頭の中に流れます。
【むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました】
さてここからです。
いつもここから何通りにも変化します。
それでは、今日の変化を書いて行きます。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
おじいさんが、いつものように芝を刈っていると、突然、頭の中の神経が繋がって、瞼の裏がピカッと光りました。
それと同時刻、洗濯をしていたおばあさんにも同じことが起こりました。
二人は同時に叫びました。
「閃いた!!」
おじいさんは芝が生えているところに火をつけて、すべて焼き尽くしました。
「どうして今まで気がつかなかったのだろうか?
そもそも芝さえなければ刈らなくもよかったのに!!」
おばあさんは、洗濯物をすべて破棄しました。
「どうして今まで気がつかなかったのでしょう?
そもそも洗濯物さえなければ洗濯しなくてもよかったのに!!」
二人は歓喜の雄叫びを上げながら帰宅しました。
そして、それぞれがしてきたことを話しました。
「すごい!!」
褒め称え合う二人。
これで働かなくてもよくなったのです。
二人はのんびりと暮らしましたとさ。
めでたしめでたし……。
と、そんな風にはなりませんでした。
〜つづく〜
ようこそお参りくださいました。