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笑顔神社  作者: 亀乃長命
121/288

ようこそ笑顔神社へ(121)流れる花びら

これは空想の神社です。

創建は、令和三年十二月三十日。

主祭神は、亀乃長命かめのながのみことです。

自分のことを、かめさんと呼びます。

この神社の御利益は、笑顔です。

この神社が、必要な人の所に届きますように。

参拝方法は、二礼・二拍手・笑顔・一礼です。


※笑顔神社の作り方は、第1話から書いています。

※たまに友人の鶴乃長命つるのながのみことも登場します。

 自分のことを、つるさんと呼びます。

梅の花を見ながらも、桜が気になる季節になってきました。

少し気が早いですけど亀さんにとっては、枝の状態からお花見は始まっています。

少しずつ咲き始めて、やがては満開になり、吹雪いたあとには葉桜が残ります。

その移ろいゆく姿が好きです。


その中で毎年、楽しみにしていることがあります。

それは、舞い散った花びらが川に浮かんで流れていく様子を観察することです。


多くの花びらは急流や岩などの困難を乗り越えることができずに沈没するのですが、ほんの一部の花びらだけは下流へと流れていきます。

さらにそこから海まで辿り着く花びらもあります。


すぐに沈没する花びらと、海まで辿り着く花びらとの違いはどこにあるのだろう?

毎年、心を透明にして観察するのですが、結局は〈運〉という言葉に辿り着いてしまうのです。


ただ、運がすべてではありません。

大きな意味ではそうなのかも知れませんが、じっと観察していると、下流へと流れていく花びらには共通点があります。


それは何かというと、困難な局面では〈脱力している感じ〉がするのです。

もっと違う言葉で言うと〈流れに委ねている感じ〉がするのです。

それはまるで、前向きな諦めのようです。


このことは人生と置き換えることができると、亀さんは思うのです。


生きることは困難の連続です。

その中で、亀さんは毎年、流れる花びらから学ぶのです。

ようこそお参りくださいました。

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