ようこそ笑顔神社へ(119)偉人に触れる
これは空想の神社です。
創建は、令和三年十二月三十日。
主祭神は、亀乃長命です。
自分のことを、亀さんと呼びます。
この神社の御利益は、笑顔です。
この神社が、必要な人の所に届きますように。
参拝方法は、二礼・二拍手・笑顔・一礼です。
※笑顔神社の作り方は、第1話から書いています。
※たまに友人の鶴乃長命も登場します。
自分のことを、鶴さんと呼びます。
亀さんには、好きな偉人がたくさんいるのですが、そのうちのひとりの座右の銘が、
〈人の振り見て我が振り直せ〉
でした。
とても意外でした。
なぜなら、その言葉はあまりにも普通で、ありふれているからです。
亀さんのその偉人のイメージでは、もっと難しい言葉のほうが、しっくりきます。
そういえば亀さんは、この言葉についてそんなに深く考えたことがありませんでした。
亀さんの解釈では、何となく言葉の通りで、
〈他人の悪い行動を見たら、あんな風にならないように気をつけよう〉
というくらいの感じでした。
けれども調べてみると、そこには、良い行動も含まれていたのです。
つまり、
〈他人の行動を見て、良いところは見習って、悪いところは改めましょう〉
ということだったのです。
そこで気づいたのですが、他人の行動の良し悪しを決めるのは自身の価値観なのです。
というお話は横に置いておきます。
そこから、さらに大きく想像を膨らませます。
その偉人がその言葉を座右の銘にしていたということは、常に人の行動を観察していたということが分かります。
このとき、ようやくその偉人の心に、ほんの少しだけ触れたような気持ちになりました。
というのもこの偉人は、常に人を観察し、分析し、記録していたのです。
なぜなら民俗学者という職業だったからです。
つまり、座右の銘が、
〈人の振り見て我が振り直せ〉
になるのは、むしろ自然なことなのです。
ということで今回は、〈座右の銘から柳田国男を想像する遊び〉のお話でした。
〈座右の銘から偉人を想像する遊び〉
そこそこ面白いのでおすすめします。
ようこそお参りくださいました。