ようこそ笑顔神社へ(102)目が笑う
これは空想の神社です。
創建は、令和三年十二月三十日。
主祭神は、亀乃長命です。
自分のことを、亀さんと呼びます。
この神社の御利益は、笑顔です。
たくさんの人に参拝してもらえたら嬉しいです。
参拝方法は、二礼・二拍手・笑顔・一礼です。
※笑顔神社の作り方は、第1話から書いています。
※たまに友人の鶴乃長命も登場します。
自分のことを、鶴さんと呼びます。
【からだ言葉】というのがあります。
それは何かと言うと、例えば、
〈目に余る〉
〈腰を入れる〉
〈肝が据わる〉
などです。
まだまだたくさんあるのですが、その中で一番多い部分は、亀さんが調べた限りでは、〈目〉なのです。
つまりこのことから、人々は昔から〈目〉を重要視していたということが分かります。
このことに関しては亀さんも同感です。
ちなみに亀さんは、生命を維持するということは無視して、体の中で一番大切な部分はどこかと言うと、目だと思っています。
その次は手です。
手、といっても手の動きです。
亀さんはそのふたつに、心が宿っていると思っています。
そして目にも、好きな目があります。
それはどんな目かというと、
〈笑っている目〉です。
この、笑っている目というのは、その目に見られているだけでこちらまで笑ってしまうのです。
基本的にその目を持った人は、〈すぐに笑う人〉に多いです。
〈ゲラ〉と呼ばれている人です。
その人は、何がそんなに面白いのかなぁと思うようなことでも、「ゲラゲラ」と笑います。
そして、いつの間にかその目が基本形になってしまっているのです。
そして亀さんは、ゲラの人の思考を自分なりに分析してみました。
分析の結果、分かったことはいくつかあるのですが、その中の一例を書きます。
ゲラな人は、いろんな物事に対して、いつも心の中でツッコミを入れているのです。
例えば、
「どうしてこの人はいつもメガネが傾いているのだろう?」
「どうしてこの人はたくさんある飴の中から黒飴を選んだのだろう?」
「どうしてこの人はいつもイライラしているのだろう?」
とか、そんな感じでツッコミを入れて笑ってしまっているのです。
目が笑っている人を亀さんは、〈パワースポット〉と勝手に呼んでいます。
いつか亀さんもパワースポットになりたいです。
ようこそお参りくださいました。