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2話 Black Penguin

私は今、冒険者の皆さんが所有する馬車に乗り、「商国オールドメレー」へ向かっています。


事の経緯はこうです。

私達の住んでいた村が魔物に襲われました。

奇跡的に家族全員が無事だったものの、燃えてしまった村を復興するためにはどうしてもお金が必要でした。

しかし、農業で稼ぐとなれば時間がいくらあっても足りません。


そこで村から冒険者として戦う者を選ぶことになり、私が手をあげた。と言う訳です。


村の皆を説得し、私「アウル・シガレット」の冒険が幕を開けたのだ!






「お爺さん、本当に1人で大丈夫なのか?」


冒険者の1人が私に声をかけてくれた。


「あぁ、ここまでありがとう。お世話になりました」


そう言って私は村を救ってくれた冒険者達と別れた。




商国「オールドメレー」

剣術で栄えた歴史ある大国だ。

また、商売も盛んで様々なアイテムが売買されている。村から近い事もあって足を運んだ事は何度かあったが、じっくりと街並みを見るのは今日が初めてだった。


様々な場所でバザーが開かれ、商人達の逞しい声が街を活気づけていた。

剣術大国と言うだけあって、剣や刀等の近接武器が良く売られていた。


「ふぅむ。剣、それに刀とな…」


扱える物なら扱ってみたいが、私はもう歳だ。

若い者に速さで勝てる自信が無い。


「遠い場所から攻撃出来る、杖とかが有れば良いのじゃが…」


そんな事を思いながら、バザーを歩いていると面白い物を見つけた。


「これは銃…か?」


風の噂で聞いたことがある。

北の大国では剣、魔法に継ぐ新たな武器として銃が開発されているのだとか。


「銃に興味がありますかぁ?」


シルクハットを被った怪しげな男が声をかけてきた。

どうやらこの店の人らしい。


「銃はいいですよぉ。少々、値は張りますがとても心強い貴方の味方となりましょう」


「興味はあるのですが、まだ旅を始めたばかりで持ち金で足りるかどうか…」


私がそう言うと、男は顎に手を当てて考える素振りを見せた。そして


「ふぅむ、ではこちらを」


一丁の銃を差し出した。


「こ、これは?」


「リボルバーですぅ。差し上げますよぉ」


「お金は?」


「要りませんよぉ、その代わりと言ってはなんですが…」


男は、私の耳元で


「銃の宣伝、お願いできますかぁ?」


「は、はぁ」


シルクハットの男は、名を「ベン・トーテモン」と言うらしく、やはり北の大国出身だった。

剣で栄えたこの街に銃を流行らせて大儲けをしようと考えていたが見事に失敗。銃の魅力が伝わるように宣伝をして欲しい、との事だった。


話を聞いているうちにベンの機嫌は良くなり、弾薬もサービスしてくれた。


「こちらは、通常の弾薬。人を撃ってはいけませんよぉ」


「そしてこちらは麻酔弾、破壊弾です」


「麻酔弾は相手を眠らせる事が出来ます。破壊弾は岩をも砕く威力ですぅ。ご使用の際はお気をつけを」


これらの弾は植物や、鉱石で作る事が可能で他にも種類はあるのだとか。

鉱石の事は分からないが、農業をしていたので植物については少々詳しいので色々と楽しみが増えた。


ベンに感謝を伝えて、私はリボルバー「Black Penguin」を手に入れたのだった!






アウルは『リボルバー』を手に入れた!




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