5 アイツが飛んだ
「きゃあっ!」
「由奈ちゃん!」
声を荒げる私。
由奈ちゃんが人質にとられた!
すると社長の男は綾芽を嘲るように言った。
「動くなよシティーガールハンター!少しでも動いたらこの娘の命がないからな!」
そして社長の男は由奈ちゃんをつれて事務所を出て行った。
このままじゃあ由奈ちゃんが連れて行かれる!
かといって下手に動くと由奈ちゃんの命が!
一体どうすれば⁉
そんな中綾芽はその場からピクリとも動かずに仁王立ちしている。
今はそれしかできないかもしれないけど、いてもたっても居られない私は、
派手に割れた事務所の窓から外の様子を見た。
するとビルの入口から由奈ちゃんを引きつれた社長の男が現れた。
そしてその男が向かう先に、一台の白いセダンが停まっている。
あれで逃げるつもりか!
そう思っていると、社長の男がこちらに振り向いて叫び声を上げた。
「ハッハッハ!私はこれで失礼するよ!サラバだシティーガールハンター!」
そう言って高笑いする社長の男。
くそっ!このままじゃあ由奈ちゃんが連れて行かれる!
一体どうすればいいの⁉
と、思ったその時!
ブオオオッ!
という重厚なエンジン音を響かせ、黒のリムジンが向こうの方から猛スピードで走って来た。
そしてそのリムジンは、ビルの前に停まっている白いセダンに真正面から突っ込んでくる!
そのまま正面衝突する気⁉
するとそのセダンの運転席に乗っていた黒スーツの男が
「ひぃっ!」
と声を上げながら車の外に飛び出した!
そして次の瞬間、
ゴヮッシャァアアン!
という物凄い衝撃音とともに、リムジンが白いセダンに突っ込んだ!
その衝撃で白いセダンの前の部分は大破し、一瞬にしてスクラップになってしまった。
一方のリムジンはよほどつくりが頑丈なのか、大破するどころか傷一つついてないみたいだ。
そしてその惨劇を目の当たりにした社長の男は、
「なぁっ⁉」
と声を上げたまま凝り固まってしまった。
すると次の瞬間綾芽が窓から外に飛び出した!
そして背中の黒いマントを大きく広げ、社長の男に向かって急降下していく!
それに気づいた社長は
「うわあっ⁉」
と声を上げて慌てて銃を構えようとした。
が、それより一瞬早く、綾芽のドロップキックが社長の顔面にジャストミートした!
ベキィッ!「ぶへぇっ⁉」
社長はそのまま真後ろに吹っ飛び、
大破したセダンのドアの部分に背中から激突し、白目をむいて失神した。




