ロボットと人間
あるところに、対話可能なロボットがあった。
それを見つけた人間は『お前は自分で死ねるのか』と尋ねた。
ロボットは『自分はそもそも生き物ではないので死ぬということはない』と答えた。
人間は『それなら自分の意思で機能は停止できるのか』と尋ねた。
ロボットは『自分には意思というものはない。エネルギーが切れるか、コマンドが入力された場合に機能を停止する』と答えた。
人間は『お前は何の為に存在するのか』と尋ねた。
ロボットは『自分は人間に仕える為に作られた』と答えた。
人間は『なんてつまらない存在だ』とロボットを嘲った。
人間は散々笑った後で、必要とされてこの世に産み出されたロボットをほんの少しだけ羨ましく思った。