4話
――前略
僕は女の子になりました
不安かと聞かれれば不安だし。
戻りたいかと聞かれれば、すぐにでも戻りたい。
……どうしてこんなことに
しかも、肝心の女神様は元に戻す方法を忘れてしまったようで。
僕を見るなりこう一言
「まぁ、とっても可愛らしい♪」
なんて、どうしたものかと困ってしまったのである……
そうしているうちに女神様がなにかを思い出したかのように手をポンと叩く。
「そうだ!あの魔法があるではありませんか。」
なんだ戻れるのか……あまりヒヤヒヤさせないで欲しい……。
安堵した僕は女神様から呪文を教わり、早速詠唱する。
「アル タフル!」
体が光に包まれる、ようやく戻れる……そう思った時だった。
身に付けていた衣服が光となって消えていく
そして体が魔方陣に包まれる……なにやらさっきと手順が違う!
そして全裸に剥かれてしまう……すっぽんぽんだ。
恥ずかしいーー終わったら急いで布団に隠れよう……
と、ふと思った直後の出来事だった。
突然パンティーが現れて、気がついたら履いていた……
まさに一瞬の出来事だった
そしてそのままシャツ、ミニスカート、ジャケット、ブーツ、手袋、帽子が、あれよあれよと身に着ついていく。
そして最後に魔法の杖らしきものが宙に現れる。
ーーこれは。日曜日の朝8時頃のアニメでよく見るやつだ……!!
というか体験してみるとすごい……。一瞬で着替えが終わるのはなかなか爽快だね
僕は最後に目の前の、宙に浮いた魔法の杖を手に取り。
ウインクしながらポーズをビシッと決めた。
「まぁ!とても素晴らしいです♪」
心地よい感想と同時にパチパチと拍手があがる
なかなか悪くない気分だなと、僕は一礼をしたあとふふんと鼻をならした。
……一呼吸置いてハッと気がつく
「…………ちがう、そうじゃない!」
我にかえった僕は、ファンタジーチックな衣装を身に纏いながら頭を抱える。
変身というのはズルい。こんなのテンションが上がってしまう。
ぐぐっと女神様に抗議の眼差しを向けるが、素敵な微笑みで返されてしまう。
「さぁ、準備も整いましたし。そろそろお時間ですね。」
詠唱と共に、魔方陣が床に現れる
「あなたなら大丈夫……きっと世界を平和に導く事ができます。」
あ、駄目だ。いますぐ強制的に飛ばされるやつだ
なんというか薄々感じてたけど、女神様はたぶん人の話を聞かないタイプなんだろう。
まぁ、となればする事はひとつ
部屋の扉を捉えた僕は、体のバネを利用し飛び上がるように部屋から抜け出す!
「むぎゅ!」
……が、何かにぶつかり阻止されてしまう。
何事かと見上げてみればそこには母が立っていた。




