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輪廻の扉  作者: ゑ兎
第5章
63/66

第60話 堕生

投稿間隔が空いてしまいました、、、、

ごめんなさい!!!!





 僕はどうなったんだ、、、、?


 『春輝、君は自分のした事を覚えているかい?』

 目の前にハルキが立っていた。

「いや、あんまり」

 頭を振ってみても記憶が戻りそうな感じはしなかった。


『君は人を殺したんだよ』

 ハルキが言った。何にも包まず、ストレートにそう言い放った。

あぁ、やっぱり。

そんな感想が浮かんだだけだった。


「じゃあ僕はソラみたいにあっち側に堕ちるんだね」

『それは、春輝がどう望むかだよ。君はどっちがいいんだい?』

 僕は自分の手を見た。真っ赤で真っ黒だった。

「僕はもう戦えないよ。だからどっちに行っても関係無いかな」


『春輝、君は自分のことを「無力だ」とか「厄介者」とか思ってるよね?でもさ、周りの声を聞いてみな?』


「春輝!」

「ハルキ!」

「先輩!!」

「お兄ちゃん!!!」


『ほら、君の周りはこんなにも温かいんだよ。こんなにも必要としてくれる人が沢山いるんだよ。だからさ、もう少し夢に浸かっているのも悪くないんじゃない?』

 ハルキは少し寂しそうに笑った。僕の目からは涙が溢れていた。手で拭っても後から後からどんどん溢れてきて止まらなかった。


「僕はまだこっち側にいたい。僕の望みが通るんだよね?」

『勿論。だって僕は●●●だからね。だけど僕はここまでしか一緒にいられない。あとは君がどうするか、だよ』

「え、、、、?」

 気が付くと手にベットリと着いていた真っ赤な血液と黒いモノは首元まで広がっていた。僕を飲み込もうとジリジリと上へ登ってくる。


『お別れだ。いい夢を、春輝』


トプン


 僕は闇に堕ちた。




**********




 目を開いた。

景色は何も変わらなかった。心配そうに、ただその一心に僕を見つめる眼は一時前のモノと同じだった。


 僕は僕のすべきことをするだけだ。

「春輝!」

 名前を呼ばれたような気がする。

「アンタはどっちなの。敵か、味方か」

 敵か味方かなんて、そんな質問何でするんだろう。

「勿論、味方だけど」

  僕は仲間を守らなくちゃいけないんだ。


「じゃあ、何で雨瀬の首を掴んでるのよ、、、、!」

 僕の残っていた右手は雨瀬の首を掴んでいた。今の僕なら力を込めれば簡単に引きちぎることが出来るだろう。


「何でって、僕達を裏切ったからに決まってるでしょ」

「違う、、!私は、、、、!!」

 雨瀬の言葉を遮るように、僕は右手に力を込めた。

 雨瀬の首の感覚は無かった。脳の命令が右手に届くよりも速く、何かが僕と雨瀬の間に割り込んで引き離したようだった。


「イザナミ、、、、!」

 少し離れたところに着地したイザナミはこちらに向き直った。その顔には何の感情も現れていない。体の所々で赤い炎が燃えている。


 イザナミは雨瀬を連れ去っていくと思っていたが、その眼は僕を捉えたままだった。


「ちょうど良かった」

 イザナミはそう言うとこちらへ歩き出した。

「フックを回収しに来ただけだったが、全員揃っている。1人1人潰して回る手間が省けた」

 イザナミが1歩踏み出す度に地面が赤く燃えだした。


 「ここより先には行かせない」

 僕はイザナミの前に立ちはだかった。イザナミはフンと鼻を鳴らした。

「お前に何が出来る。自分の身しか守れないそんな力で、、、、いや、お前、、、、堕ちたのか?」

 イザナミの無表情が少し崩れた。イザナミが纏っている炎に照らされて表情が大きく見えた。

「堕ちたならなんだって言うんだよ」


「潰しがいがある」

 イザナミは口端を釣り上げてうっすらと笑った。

 僕は地面を蹴った。イザナミとの距離はそこまでない。すぐにイザナミの前まで間を詰めた。


「はあぁぁぁぁああ!!」

 叫び声と共に身体中の血液が沸きたった。


 この時が僕が前世持ちとしての能力を使った初めの日だった。




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