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輪廻の扉  作者: ゑ兎
第3章
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第43話 ソラ




『ソラには姉がいたんだ。

何年か前、ネクストが輪廻の世界に侵入した日にソラとソラの姉は離れ離れになった』

「ソラのお姉さんは今どこにいるのか分からないの?」

『ソラの姉は輪廻の世界のどこかで眠り続けている。


白の女王として



話を聞いていた全員が息を飲んだ。

ソラの姉が女王だったなんて、話が飛躍しすぎていて上手く理解出来なかった。


「ソラはそれを知ってるんじゃないのか?」

『ソラの姉は黒の女王に封印される直前に俺らに呪いをかけて記憶を飛ばそうとしたんだ。

それのせいでソラは自分のことと姉の正体を忘れ、あのときの出来事も思い出せなくなった。

俺はそこまでではないが、黒の女王の顔は覚えてない』

「でも何でソラはイザナミなんかに、、、、」


『ソラの姉が輪廻の世界を創った時空を司る女神だからな。それの妹が女神なのも不思議ではないだろう?

俺もよく分からないが、多分神クラスの存在が前世持ちに堕ちたら前世も神クラスのものになるんじゃないか?

ソラは元々は天照という日本の女神だったから、それの前世が親であるイザナミになったんだと俺は思っている』

ちなみにソラという名前はミナトが付けたものらしい。


天照。

太陽を神格化した存在。

母親がイザナミであり、親子共にゲームなどで登場する際は圧倒的に火属性として描かれることが多い。

そんなソラが風を操れるのは何故なのだろうか。

『多分記憶を消されたことで天照としての力も使えなくなったんだろうな。それによってハヤブサという来世が与えられたのかもしれない』

そこら辺は俺にも分からない、とミナトは言った。


もしまたソラと話すことが出来たときは聞いてみようと思った。

僕の問いに軽く答えてくれるソラにまた会いたいと願った。

今までのようなくだらない日常をまた過ごしたいと思った。



「それで、これから私達はどうするんですか?」

スミハが僕に聞いた。


「え、、、、何が?」

「何って、、これからの私達の方針ですけど」

「何で僕?いつもならミナトとかでしょ?」

ソラの傍に1番長くいたミナトの方がソラのしたいことを1番よく知っているはずだ。

最近加わったばかりの僕よりも断然良いに決まっている。


『ソラの最後の言葉をハルキは聞いたか?』


「最後の、、、、?」



「ハルキ君、アストレアを頼んだよ」



『ソラはハルキにアストレアを託したんだ』

「でも、僕よりもミナトの方が、、!」

『俺にはもう肉体が無いからな。誰かの力になることも出来ない。

それに、ソラも俺もハルキとコウスケには特別な何かを感じてたんだ』

「神の勘ってやつですか、、、、?」

『ソラの場合はそうかもな。そのソラと少し前に話をして、俺らに何かあったらハルキに託そうって決めてたんだ。

ハルキにアストレアを頼むのはソラからの、ソラとしての最後の命令であり頼みなんだ』


ソラの最後の頼み。

天然でバカで人に優しくて、何も考えていないようでいて実はアストレアのことで1番悩んでいてくれたソラが残した最後の頼み。


今まで助けられたり、迷惑をかけたり、その度に色々な人が怪我をして、それでも僕を許しくれた皆の先頭に僕が立つ。

そんなことが僕に出来るのだろうか。

ソラの思いに応えることが出来るのだろうか。


正直に言えば、僕にはそんな大役は務まらないと思う。きっとこれからも皆に迷惑をかけ続けると思う。

それでも皆はまだ許してくれるだろうか。

そんな僕を見てもソラは笑ってくれるだろうか。


「ハルキなら大丈夫よ」

「そうっす。ハルキなら何とかなるっすよ!」

「お前1人で抱え込まなきゃいけないわけじゃないんだからさ」

「俺らにも頼ってくれていいんだぜ?」


マイの言葉に続いてヨシナギ、クロー、コウスケが僕を励ましてくれた。他の皆も頷いている。


「コウスケ、皆、、、、」


僕は目の前にいたコウスケの胸にコツンと拳を当てた。


「分かった、僕がこれからアストレアを引っ張っていくよ。何かあったら相談とか沢山するかもしれないけれど、やれるだけやってみるよ!」


建物内に拍手が響き渡った。

僕はなんだか照れくさかった。

それでも口に出したことで気が引き締まるような感覚もした。


「それで、俺達はこれからどうするんだ?」

クローの質問に僕は大きく頷いた。

どうするかなんて、そんなもの決まっている。

あの楽しかった日々を取り戻すんだ。



「"イザナミ"を倒して"ソラ"を取り返す!!」



待っていろ、ネクスト。

僕らは絶対に許さない。


命がある限りずっと


ずっと




Good night, have a nice dream,Chris Kyle...

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