第41話 敵になった味方
「私はイザナミ。この世の全てを焼き尽くそうぞ」
ソラはそう言って口角を上げた。
僕に向かって伸ばされたソラの腕が炎に包まれる。
「ソラ!」
ソラの水色の髪の毛の先から炎が点き、根元へ向かって燃やしていく。
綺麗な水色だったソラの髪の毛は紫色に変わっていった。
体を包み込んだ炎はソラの服を焼いた。
燃やされて灰になった服はソラに絡みつくと、黒い大きなマントになった。
背中から生えている大きな翼は炎を纏い、黒く変色した。
僕の知っているソラではなかった。
ソラは、いやイザナミはこちらに背を向けた。
「お前らが私の主か?」
「そうだよ。僕らが君の主人だ」
いつの間にか現れたセイメイがイザナミの問いに肯定した。
「何をっ、、、、!」
「先輩!」
「何で!?」
「一旦落ち着いてください!」
スミハは僕の顔を無理矢理イザナミから背けさせた。
「ソラはネクストの1人を殺したんです!」
「それでなんであんな風になってるのさ!」
「そういうものなんです。人を殺したら前世持ちに堕ちる、、、、。だから人を殺さずにコアを壊していたんです」
「じゃあもうソラには戻らないってことなの!?」
「それは、、、、。私も実際に見たのは初めてだからどうなるかは、、、、」
「じゃあどうすればいいんだよ、、、、!」
向こうでは結界内でネクストがイザナミの周りに集まっていた。
「なぁセイメイ、どういうつもりだ?」
「どういう?どういうもこういうも元々こうする予定だったけど?」
リガルディがセイメイに掴みかかった。
「じゃあお前はこれだけのためにウィルをあそこまで負傷させて、クリスを、見殺しにしたのか、、、、?!」
「そうだけど?」
「お前はそれで何も感じないのかよ!?
仲間が死んでるのに何でそんなに平然としていられるんだよ!!」
「僕が何も感じていないだって?そんなわけないだろ。仲間が死んでることぐらい分かってんだよ!今だから言っておくけど、僕だってお前達と同じなんだからな!」
セイメイはリディの腕を掴んで力を入れた。
「っ、、、、!分かったよ悪かった」
リディはセイメイの服から手を離した。
「それで、何でこうなるって分かったんだ?」
「センセイが教えてくれたんだよ」
「なぁ、ずっと気になってたんだがセンセイって一体何なんだ?」
イザナミも視線だけセイメイに向けた。
しかし、セイメイは答えなかった。
「近いうちに話すよ。それよりも今はもう帰ろうか」
「俺はまだ戦えるぞ?」
「いいんだよ。今回の目的は達成されたんだから」
そう言ってセイメイはチラッとアストレアの方を見た。
「ネクストがっ、、、、!」
ネクストはイザナミを連れてその場から消えようとしていた。
「待て!!」
僕の声に反応するはずもない。
ネクストの姿がどんどん薄くなっていく。
近くにいるクロー達も結界が張られ直されて何も出来なかった。
僕は叫ぶしかなかった。
「ソラぁぁあああああ!!」
僕の叫びを残してネクストは消えていった。




