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輪廻の扉  作者: ゑ兎
第3章
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第32話 それぞれの役目


文化祭も終わって僕の能力が分かったのも束の間、ネクストが僕らアストレアを倒すために行動を開始した。

ネクストは二子山から降りて市街地にまで侵入。僕らのいる神社まであと2kmというところまで迫っていた。




「今回はとても急なので前回みたいにしっかりとした作戦は立てられません。なのでこれだけは先に言っておきます」

スミハは皆の前に立って1度息を吸った。

「生きていてください。死んではだめです。これは目標ではなくソラからの命令です」

それを聞いた皆は大きく頷いた。

そうだ、僕らは死の恐ろしさを知っている。

仲間が死んでしまったときの悲しさも分かっている。だから、死んだりなんかしない。


「それでは今回の作戦です。今回ネクストから仕掛けてきたということは、相手は私達を殲滅しようとしていると考えられます。なので、皆バラバラにならないように。必ず3人以上で行動するようにしてください。タイタンの方はまだ合同では初めてなので3人でお願いします。アストレアの方はタクト、マナハはソラ達と合流、ユキとヨシナギで人形の退治をお願いします。残りは後方支援でお願いします」

僕とコウスケは後方支援ということだった。

それも仕方ない。

治癒能力と呪術無効化なんて敵と戦うには向いていない。


「いつまでもあの2人に任せておくわけにもいかない、急ごう」

クローが腕を前に突き出した。マイとシグはその手を自分の手を重ね合わせた。

僕らもそれに習って手を重ねる。

「絶対にここを守り抜くぞ!!」

クローの掛け声と共に皆声を張り上げた。

僕らはアマセがいつもより広く開けてくれた障子戸を一斉に跨ぎ超えて外に出た。


神社から駅前の方は線路のある高架が邪魔をして直接見えなかった。

しかし、遠くから金属のぶつかり合う音が聞こえる。

もう戦闘は始まっているようだ。

「敵は4人、後は全部泥人形だね」

タクトが能力で戦場の音を聞き分けて僕達に教えてくれた。

「前世保持者は全員ソラを狙ってるみたい。ミナトも応戦しているけれど、中々ソラに近づけないみたい」

それはつまりソラが前世保持者全員相手に1人で戦っているということだった。

「急ぐぞ!」

クローが走り出す。マイとシグもクローを追うように走っていった。

ソラとミナトに合流する2人も空を飛んだり屋根の上を飛び越えたりしながら先行した。

「僕らも行ったほうがいいっすよね」

「そうやなあ。うちらが泥人形倒せばソラも戦いやすうなるやろうし、その方がええ」

「はい、2人ともお願いします」

スミハが早口でそう言うと、ユキは着物の袖を捲りながら僕らに手を振った。

「ほな、また後で」


そして、神社前には僕とコウスケとスミハの3人だけになった。

「僕らはどうする?」

「俺らが今言っても戦力にはならないよな」

「そうですね。でも負傷した人を治療する必要もあるので早めに行ったほうがいいです」

「僕の能力はやっぱり何にも使えなさそうだよね、、、、」

僕の左手には相変わらず何も浮かんでいない。本当に能力が発動しているのか不安になってくる。

「いえ、そうでもないかもしれませんよ」

「どういうこと?」

「とりあえずあっちに向かいましょう。先輩は、青い空間でなにか聞いたんでしたよね?」

僕らは皆が戦っている所へと向かって移動し始めた。

「うん、その空間で来世の僕に出会ったよ」

そこで「君の願いに応えよう」と言われた。

「来世のハルキ先輩の話が本当なら、先輩の想像することが少しは能力に影響して内容が変わるかもしれません。例えば他人にも使えるようになるとか」

「、、、、なるほど」

僕の願いを具現化できる能力ならかなり万能な来世ということになってくる。

僕は自分の力に少し自信を持てた気がした。


「そろそろ見えてくると思います」

スミハのその言葉のすぐ後、僕らは大通りに出た。向こうの景色が見えるようになった。

僕はその光景を見て立ち尽くした。


高架を超えたその先の景色はすでに駅前ではなくなっていた。




次話は戦闘描写たっぷりです。

僕に書けるだろうか、、、、?

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