77話 神様!どうやらエピローグです!1
【どんな事があっても、ずっと側にいるから】
僕は目が覚めた。
「いっ!う、う」
痛みで焼ける様に熱い!
もう何処が痛くて、何処が無事なのか分からなかった。見える範囲は包帯でグルグル巻きにされており、身動きは取れない。
左手を見ると、そこにはギューッと握り絞められていた。マチルダ様の手だ。その上に顔が乗り、天使の様な寝顔である。
辺りを見回すと、メイドが2人。
軽く会釈すると、外に出て行った。どうやら気を利かせてくれたらしい。
手を握り返す。
すると、ピクリと反応した。
「!?」
バッと起き上がり、恥じらいを見せた。
顔は真っ赤に染まり、目が泳いでいる。両手を膝に乗せ、背筋はピンと伸びた。
「おはようございます。マチルダ様」
「………意地悪………………おはよう、ハオ」
唇を尖らせ、僕に顔を近付ける。
そして、唇と唇が触れた。何度も何度も、唇を重ねる。マチルダ様の腕が僕の首を巻き、恋人同士が愛を囁く。そんな感じであった。
「ハオ……ちゅっ………愛しております♥」
「僕も愛してる………ちゅっ」
バーンと扉が開く!
メイド達は手を当て、驚きを隠す。
「何をしておるのだ!!マチルダ!!」
「それはこちらの台詞です!ユフィお姉様!」
メイドが目で謝る。
僕は苦笑いをして返すのだ。
「私の夫にハレンチな!お前と言う奴は恥を知らぬのか!昼間から堂々とチュッチュと!!羨ましい!!」
「だ、誰の夫ですか!ハオはわたくしのです!ユフィお姉様と何時、結婚なさったのです!?答えなさい!ハーオー!!」
「はい!?」
「姫様、その辺になさって下さい。ハオ君がお困りのようですから。体の方は大丈夫でしょうか?」
「あ、はい。全身痛いですが、何とか」
「ハオ!言ってやれ!私の婿だと言う事をな!」
「ハオ!わたくしと結婚するのですよね!!」
もう決まっている。
だから、僕は言うよ。
「僕はマチルダ様を愛しております。結婚して下さい。毎日、貴女の笑顔を見たいから」
「………ハオ………………はい」
マチルダ様と見つめ合い、再びキスをした。
誓いのキスという所だろう。それを面白く見ているユフィ様。
「仕方あるまい。マチルダを幸せにしてやれ。行くぞ!アルフレッド!ここは暑くて敵わん!!」
「畏まりました!姫様!」
何だか悲しそうなユフィ様だった。
それでも、幸せにしてやれと言ってくれたのだ。心の中で言おう。
【イエス!ユア、マジェスティス】と。
マチルダ様はそれから離れなかった。
ずーっと、キスしている。今まで抑えていたのを放出するかの如く。ミネアさんが来ても止めない。スミスさんも、サラさんも、そしてアーサー王も・・・とはいかない。
流石に来る寸前で告知され、慌てて椅子に飛び乗った!
マチルダ様だが。僕はケガて動けないからね。
「人払いを頼む」
マチルダ様とクラウド公爵だけが残った。
アーサー王が椅子に座る。
「詳しく聞かせて貰おうか」
「はい。では───」
ありのままを説明した。
異世界から来た事。
何の能力も無いので、勇者と間違われるのを恐れ、隠していたのだと説明した。幸い、魔王とかそういう悪さを働く魔物は居ないので、安心したと付け加える。
文明の力学的の違う事。
月へ行けるし、512キロを2時間半程度で移動可能と伝えた。
東京↔大阪間がそれくらいにあたる。新幹線の光ならば、もう少し速いだろう。
この異世界では、再現不可能だと付け加えるのを忘れない。
神様にお願いして連れて来て貰った事。
世界の理を解いた褒美に、転移と若返りした。でも、その理を教える事は出来ない。知っても、褒美は貰えないと言うと、明らかにガッカリされた。何を頼むつもりだったのだろうか。この人は。
「神様は傍観者です。聞こえていても、答えてはくれませんよ」
「そうか」
アーサー王は僕を貴族にすると言い、マチルダ様を頼むと告げた。僕も幸せにします!と言うと、いつもの凛々しい顔に戻る。ああ、やはり父親なんだと思った。
妾の子供でも、やはり娘なんだな。
幸せになって欲しい。そう思わない親は居ないだろう。
・・・・・・あの糞嫁は除く。
次の日
「伯爵の位を頂きましたわ♪流石!わたくしのハオ!」
「へ!?」
貴族になるのは仕方ない。
が、男爵を飛び越え、伯爵とは・・・。もしかして、何処かの領地を納めるのか!?




