69話 神様!異世界の神様と出会いました!
ここは真っ白な空間。
空気も何とかある様だ。呼吸が出来るのだから。
何もない。
ただ、ずうっと続く白い空間を眺める。
寒くも、暑くもない。
僕は自分の体を見る。すると、何も着てはいない。
ここは夢の中なのか?
いや、違う。ここは宇宙の始まりの場所だ。
「やあ!初めて!」
誰?
「異世界の神様と言えば分かるかな?」
成る程。ここは貴方が作ったのですね。
「流石だね!気に入ってくれたかな?」
空気と温度の配慮、ありがとうございます。
「ん?律儀だね。気にしなくていいよ」
何故ここに僕を?
「死なせたくないからさ」
そうですか。ならば、放っておいて下さい。
「もしかして、死にたいの?」
そうですね。
「うーん。地球に戻してあげてもいいんだよ?」
お断りします。
「即答だね!聞いても?」
あそこに戻って、今更どうするんですか?
子供は嫁に取られ、仕事も失業ですよ。お金も無い。頼る人も居ない。そして何より・・・。
「どうしたの?」
マチルダ様が居ません。
「ははは。なら、彼女も地球へ送ってあげよう」
無理ですね。
「へぇ?僕には力が無いと?」
それが出来るなら、もうとっくにやっている。
「何でもお見通しだね」
妄想って知ってますか?
「ん?妄想………か。暫くした事は無いね」
妄想は所詮、妄想の域を超えられない。
例えば、妄想で好きな相手とエッチする。でも、それだけでは満足しない。周りの女の子とエッチしてハーレムを作る。
けれど、それも虚しくなるんです。
次は日本、アジア、ヨーロッパ、そしてアメリカ。全世界の女の子を制覇した自分は、何を求めたら良いのです?
「そうだね。女の子を作るとか?」
自分の子供を犯して嬉しい人間は稀ですよ。
僕は答えを導き出しましたけどね!
「ほほう。教えて欲しいな」
宇宙へ旅立ち、異種生物を探す!
そして、ヤりまくる!
「あははは!それは面白いね!でも──」
でも、そんな生物いません。
宇宙には何も無いのですから。だから、異世界を見つけたんじゃないですか?異世界の神様。
「バレたか。宇宙の理も、異世界の謎も、君にかかれば簡単に解いてしまうんだね」
妄想はあくまで妄想。
手を加えたら、それは歪みが生じる。僕なら、傍観者を気取りますがね。長く生きるという事は、とても詰まらない事ですから。
「ならば、どうしたい?」
殺して下さい。
「それは出来ない。君は僕にとって大切な友人だからね」
世界の理を解きました。
だから、権利が発生するハズ。
「断る。それは地球の神が決めた事だからね」
僕はもう7回目なんですよ。
人生に絶望するのが。もう生きる希望が見出だせない。
「生きていれば、その内見つかるよ」
そんな日は来ません!
僕は!僕は!僕は!愛していたんです!なのに………どうして!?
「辛かったんだね」
くっくっく!あっはっは!
はぁ、ううう!!
「不味い、精神崩壊が始まった!!」
あ、あ、あ、あ、あ、ああああ!!!!!
「くっ!これはちとキツイな!」
異世界の神様は、ハオに魔法をかけた。
精神崩壊寸前の自我を凍結させたのだ。しかし、それもあまり長く持たない。何故ならば、ハオの公開処刑は3日後だからだ。




