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神様!お願いします!  作者: ハロ
四章 天国と地獄
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66話 神様!誕生際が開催されました!後編

大広場には、様々な人々で溢れ返っていた。

テーブルがいくつも並べられ、そこに貴族達が座る。通常ならばバイキング形式を採用するのだが、コース料理を出すので、この様な形となる。


階段を登ると、そこにはアーサー王が座っていた。皆よりも高い位置にテーブルを並べたのだ。見下ろす形で、今はウィスキーを嗜んでいる。


横には王妃が座っており、気品溢れるお方だ。

妾はそこには居ない。多分、何処か目立たない場所で、王様を眺めているのだろうか?

それとも、嫉妬させる為に、若い貴族の男にちょっかいを出していのかもしれない。


次々と料理が運ばれ、テーブルの前に並ぶ。



「今日は皆の者、よく集まってくれた!礼を言う!鷲の誕生日に、こんな嬉しい事が待っていたとは!わっはっは!では、乾杯としよう!」


「「アーサー王!万歳!!」」


アーサー王はグラスを掲げ、それを口にした。

さぁ、と言わんばかりに、皆が食事を楽しむ。


口コミで、噂になっていた。

ミッシェル様とレイア様達に試食して頂いたのだ。噂が噂を呼び、フォアグラの存在は瞬く間に知れ渡る。


「娘がだな!もう夜の営みよりも凄いと言うのだよ!」


「世界最高峰の食材だと聞きましたわ!」


「ここでしか食べられないとの事ですのよ!」


貴族達が次々と口走る。

まぁ、僕もこれ以上のモノは無いと思う。


日本人はカニが好きだ。

だが、カニは加工して食材の幅が狭い。鍋に入れたり、精々グラタンにする程度だ。


しかし、フォアグラは違う!

そのまま食べてヨシ!磨り潰してソースにしてヨシ!肉に魚、野菜と相手を選ばない。


前菜にサラダを出して、お腹を整えてもらう。


次にパスタだ。

かなり悩んだけど、皿に盛り付けではなく、スプーンに盛る事にした。一口で食べられ、手軽さを売りにしたい。


パスタを食べた事の無い人に、あのフォークでクルクル巻く動作は難しいだろう。そして、一番重要なのがソースが跳ねて、ドレスを汚す事になる。なので、こうした配慮をしたのだ。


「これは旨いな!」


「こっちの緑のソースのが宜しいわ♪先程の花火を思い出すの」


上々の評判だ。

初めて味わう未知な料理。見た目も大事である。


副菜はハンバーグとコロッケだ。

マチルダ様たっての希望で、コロッケを採用する。まぁ、子供向けに出すといった所か。


7歳でも、当主となれば出て来ない訳にはいかない。

子供の貴族もチラホラ見かける事から、この選定は間違いなかったと思う。


「うわぁ!何コレ!旨い!」


「はしたないですわ!……………んん♪お、お、美味しい」


「・・・お母様も人の事言えませんね」


こういうやり取りは僕は好きだ。

コロッケも宮廷では知れ渡っているが、普及はしていない。だから、ここでの料理は珍しい食べ物のオンパレードになるだろう。


各地の料理人が、間違いなく作らされるだろうな。

こんな味だった!早く作れ!みたいに。


「何コレ!!」


「あああ!!堪りませんわ♪」


今回は蓋をしなかった。

香りで虜になってもらおう。フォアグラ添えステーキの登場である!


熱く焼いた鉄板にしたかったが、安全面で却下された。

なので、お皿に盛り付けて出している。付け合わせには、ジャガイモを刻んだのを固めて、油で揚げたのにした。色合いを付ける為に、ニンジンとエンドウを湯がいて、バターで炒めた物を置く。


ソースは玉ねぎを飴色まで炒め、それをベースに作る。

先にかけると、料理が冷めるので、テーブルに置いた所でソースをかけるのだ。


「こ、これが、噂の…………ゴクリ」


各自、唾を飲み込む。

先程の料理も旨かった。それでもこれには敵わない。コロッケの100倍旨いと聞かされていては、貴族といえど慎重にならざるを得ない。


「見ていても始まらん。では、早速………な!?肉が柔らかいだと!」


異世界の肉は硬い。

顎の筋肉を鍛えられる程だ。


牛の肉質も影響されるが、殆どが乳の出なくなった牛の肉だからである。粗悪な食べ物を与えられ、乳を絞り取られる。そんな牛が旨い訳もなく、それはとても硬い肉となるのだ。


鶏肉の方が旨いし柔らかい。

この異世界の常識となっている。それを裏切られたのだ。


牛は生後、半年のにした。

柔らかく、臭みもあまりない。エサもトウモロコシや穀物を与え、食べる為に育てさせた。


※半年間育て、エサを食べたではありません。


「うおおおおお?!こ、こ、これは!?」


「はあん♥」「…………幸せ♥」「はっ!?」


貴族達が次々と口を揃えて言う。

旨い!美味しい!そして、女性の喘ぎ声。


うっとりとした表示で、フォアグラから目線を外さない!

噂さには聞いていた。が、その予想を遥かに超え、驚きを隠せないでいる。


給人達が呼ばれた。

お代わりは無いのか?何処で買えるか?質問の嵐である。


会場はどよめき、混乱していた。





そこにアーサー王へ近寄る男がいる。


「お招きありがとうございます。国王陛下」


「おお!クラウド公爵!よく来てくれた!」


「素晴らしい催しですね」


「そうじゃな!マチルダには感謝せねば」


「マチルダ様?」


「そうじゃ!そういえば、この間の褒美をやっていなかったな」


「いえいえ、当然の事をしたまでです」


「ううむ!ならば、マチルダをやろう。クラウド公爵もそろそろ妻を迎えねばなるまい!ま!」


「は!有り難き幸せ」


「それにマチルダは処女じゃ。お主の希望に添えるだろう」


「感謝致します!」





すると、アーサー王は立ち上がり、大声を出す!


「皆の者!よく聞け!クラウド公爵とマチルダとの結婚を取り次いだ!さぁ、盛大に祝ってくれ!」


僕はそれを聞いて、唖然とする。

マチルダ様を見ると、顔色がドンドン優れなくなっていった。


「お父様、嘘!?」


「・・・」


僕は何も言えなかった。

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