65話 神様!誕生際が開催されました!1前編
この話は短いです。
薄暗くなった午後6時、アーサー王の誕生際が開催中された。国王陛下の誕生日を祝う為、沢山の貴族が城に来ていた。
次々と祝いの品が運ばれる。
小さなモノから大きなモノまで。馬を献上する貴族もいた。豪華な鎧や剣を送る事も普通らしい。いかに、国王陛下に自分をアピール出来るか?それが重要なのだ。
娘を妾にと、貴族達の思惑が交差する。
女達は着飾り、豪勢なドレスを身に纏う。宝石や貴金属、化粧で顔を隠し、口元を扇子で隠す。
「ニコスさん!お願いします!」
「さぁて!始めると行こうか!」
職人さん達が、一斉に魔道具を掲げた!
ミネアさんとフローラさんもお手伝いする。勿論、僕もだ。
ひゅるるるるるる、ドーン!
赤色に空を染める。
大きな真円を描き、外側へ飛び散るのだ。
花火が赤くなるのは、金属が科学反応を示すから。
赤ならばリチウム、黄色ならばナトリウム、緑ならば銅を魔道具に混ぜれば対応の色となる。
紅色や銀、金色は無理だ。
炭酸ストロチウム、アルミニウム、チタン合金等を探す事が出来なかったからである。
ひゅるるるるるる、ドーン
貴族達が騒ぐ。
花火を初めて見るのだから。
空に花火を打つのに、許可を取り付けた。
音も大きく、戦争が起こったと思われかねないからだ。こうした些細な事も、重要になってくる。
ひゅるるるるるる、ドーン
ひゅるるるるるる、ドーン
ひゅるるるるるる、ドーン
三連発。
緑色でとても綺麗に打ち上げられた。
緩急も大事だ。
単発ばかりでは、飽きられてしまうから。
昔住んできた町内会で、祭りが開催された。
打ち上げ花火を100発打つと聞いて、僕は楽しみにしていたのだ。
が、蓋を開けてみれば、行かなければ良かったと後悔する。
1発打つ度に、スポンサーの名前が放送されたからだ。本当に間の悪い打ち上げ花火を見させられ、ウンザリする事となる。
テンポが大事!
2連、3連と打ち上がる!
最後は連激で締める為、職人さん達が一斉に魔道具を掲げた!
ひゅるるるるるる、ひゅるるるるるる、ひゅるるるるるる
ドドドドドドドーーーーーーン!!!
空一面に花火が埋め尽くす!
枝下花火は作れなかったけど、これは満足するデキだと自負する。
こうして、誕生際の幕開けとなった。




