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神様!お願いします!  作者: ハロ
四章 天国と地獄
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53話 神様!お粥擬きは最強です!

「………頭痛い」


「……私めもです」


アルフレッドも私も二日酔いだ。

昨日の酒が効いたのかもしれん。しかも、馬車の中でユラユラ揺れて、馬鹿みたいに飲んだからだ。


一緒に飲んでいたハズのハオは、せかせかと雑務を行っていた。水を用意したり、着替えを準備したりとだ。こいつは酒に強いのか?同じ量は飲んだぞ!?


まぁ、旨かったし文句ばかり言っても始まらない。頭痛もその内直るだろう。しかし、何だ?この香しい匂いは?鼻腔を擽る。お腹がグーっと鳴るのが分かった。


「何だこれは?」


「コンソメ風おじやです。二日酔いにどうぞ」


お米だ。あまり食べないらしい。

量も取れないし、天候に左右され、育成期間が長いから遠慮されがちだ。私の聞く所によれば、かなり不味いと評判で、好き好んで食べる奴は居ない。


「おい!こんなモノ出すつもりか!?」


「あれ?食べないんですか?なら、後で食べます」


私が食べないなら、自分が食うだと!?

馬鹿にするな!人の食うモノでは無いと言っているのだ!


ふと、隣を見るとアルフレッドが食べているではないか!?おい!主君よりも先に食べるとは、どういうつもりだ!?


「アルフレッド、何故お前が食べているのだ?」


「姫様はもうお下げされたかと。ならば、私めが御相伴に預かるのは当然かと!旨い!何だ!このスープは!?おい!ハオくん!お代わりをくれないか??え!もう無い?」


アルフレッドが私の皿に手を伸ばす!

ガシッ!渡してなるものか!!私は知っているぞ!お前は食いしん坊だってな!それも、旨い物には目が無い!この動き、今まで見た事がないぞ!それ程、旨いのか!?


「これは私の分だ。丁度、腹が減った」


「あれ?ユフィ様いらないと仰ってませんでた?」


「ならば!私めが!!!ぐはっ!!」


本気のパンチを入れてしまった!

危ない!もう少しで奪われる所であった。


「では、頂くとしよう」


「お熱いので、ご注意下さい」


馬鹿が!私はお子ちゃまか!!


「はむ!あちぃ!!!」


「ははは。お水をどうぞ」


水を一気に飲み干した。

これは騙された!上は湯気が出ていない。だが、隠された下の部分は熱々なのだ!スプーンで持ち上げて分かった。


今度は慎重に冷ます。

そして、少しだけ口に入れた。すると、どうだろう?この深い味わいは!優しいけど、何故か懐かしい。卵のトロミもマッチしている。濃すぎず最高だ!何せこの二日酔いには、丁度良い・・・二日酔いに?


こいつ私の事を考えてこれを出したと言うのか!?しかも、米だぞ?拒絶されるかもそれないのに。だが、これを食べてしまえば馬鹿は出来ない。何故ならば旨いからだ!いや、旨過ぎる!!


本当にこいつは料理人ではないのか?

アルフレッドはハオにレシピを聞いているし、本当に食いしん坊な奴だ。


そういえば、装置屋さんとは一体なんだ?何も解決してはいない。昨日は邪魔が入ったし、何としても問いたださなくてはならない!!


「ハオ!昨日言っていた装置屋さんの事を教えて欲しいのだが?」


「ああ、設計、製図、図面、加工、組み立てですが?」


昨日と言ってる事と違う!?


「おい!昨日と言ってる事が違うぞ!」


「えー、でも、それ以上の説明はありませんよ。1+1=2て言ってるモンですからね。あー、1+1でも2じゃないケースもありますよね」


「言ってる意味が全く分からんのだが!?」


「アルフレッドさんは分かります?」


「ふむ!何でしょうか?………石とか」


「正解は人間です」


「ますます意味が分からん!!説明しろ!」


「子作りして1人生まれれば、答えは3になりますね」


「ほう!成る程!言われてみれば!」


「こじつけではないか?」


「これを見て下さい。ミカンが1つあります。剥いて、1ふさずつに分けます。何個ありますか?」


「12個だな」「12個ですね」


「これを再びミカンの皮に詰めると、何個になりますか?」


「な、な、何だと!?12個が1個になったではないか!?ハオ!お前は魔法を使ったのか!?幻覚魔法か!!そうだろ!」


「こ、これは興味深い!!」


「あの、分数知ってますよね?」


「お前は学者だろ!!だから、そんなに知識を得ているんだ!!そうだろ!!」


「姫様、学者でもここまでは・・・ハオくんは一体何者なのです?」


「うーん。平民?」


「「はい!ダウト!!」」


「二人でハモんないで!!一般人ですよ。本当に。僕なんか普通です。普通以下ですよ。全く」


「ハオくんが一般人だったら、私めはゴミ以下ですね」


「いやいや!アルフレッドさんは立派な方ですよ!ほら!しっかりして下さい!僕よりもカッコいいし、身長も高い!もう!モテモテじゃないですか!僕なんて、全くモテませんから!!ね!!」


アルフレッドが慰められている。

意外な一面を見てしまった。何故、こっちを見る!!


「本当に僕は一般人ですから。もっともっと賢い人は大勢居ますからね。月まで飛んでいって、帰って来ますから」


は!?

月へ行くだと!?最早、神か何かなのか?


「も、もしかして、ハオくんは・・・神様・・・ですか?」


「はぁ?僕は人間ですけど、何か?」


「ハオ!お前!月から来たのか!?」


「あの、それ本気で言ってます?」


「当たり前だ!これは快挙な事だぞ!!」


「あの、月には動物も植物も水もありませんけど。空気も吸える程無いんで、死にますよ?あるのは石くらいですねぇ」


「アルフレッド、私は二日酔いがぶり返してきた。少し休む」


「奇遇ですね。私めも少しお暇を頂きます。ハオくん、何かありましたか、直ぐに連絡して下さい」


「はぁ」


難しい事は考えても無駄だ。

もうしばらく様子見しよう。でも、あの米は旨かったなぁ。また作らせるか。

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