45話 地球の神様が異世界の神様と会うそうです!2
この話は少し短いです。
ここは真っ白な空間。
ご存知の方はここが何処か分かるだろう。そう、ここは異世界の神様が作った空間。自己満足の世界である。
異世界から切り離されたここは、誰も訪れる事は出来ない。ただ一人を除いて。
人では無い。単位が無いから、そうせざるを得ないのだ。
ログハウスの扉を開く。
カランカラン♪
「やぁ、久しぶり」
「僕は怒っているよ」
「顔を合わせたばかりでそれは無いだろ?」
「まさか、あんなお菓子があるなんて!?僕は今まで損をしていたのと思うと、いてもたっても居られなくてね!」
「お菓子?」
「ああ、シュークリームとバニラアイスさ!」
「ふーん」
「そんな簡単には流されると泣くぞ!」
「僕は君の好きな食べ物なんて知らないし」
「甘党なの知ってて言ってるよね?」
「ははは。でも、お土産だったら、酒の方が良くないかい?ほら、バーボンと梅酒だよ」
「それで僕を買収したつもりかい?」
「機嫌を直しなよ」
「お菓子の恨みは大きいんだ!」
「でも、君も分かっているだろ?僕が持って来ても意味の無い事だって」
「そうだね。地球から異世界へは持ち込み出来ない。だから、こっちで作るしないのはね」
「僕が来なければ口に出来ないモノを、君は受け入れる事はないだろ?今までした通りにね?」
地球の神は、机に置かれたシュークリームを手に取る。そして、それを食べた。
「ん?二層シューか。やるね、彼は」
「ん?これがスタンダードじゃないの?」
「これはシュークリーム改と言った所だね。この黄色のクリームだけのが、初代を名乗っていいと思うよ」
「ますます彼に会いたくなるよ」
「それは絶対にダメだからね」
「えー、チラッとでいいから、さ?」
「認めない。それに彼は女好きだよ」
「それは問題無い。こうすればいいだけさ」
異世界の神は、男の姿から女性へと変身した!勿論、素っ裸である!女神を想像すれば、異世界の神がどんな女性に変身したか容易に想像出来るだろう。
「どう?」
「どう?ってもねぇ。僕達は男でも、女でもない存在なんだよ?欲情するとでも思ったのかい?」
「はぁ、君にじゃないよ。
彼が喜ぶかと聞いているんだよ!」
「ああ、それはどうかな?彼は僕達を男と認識している。だから、それをねじ曲げる事は無理じゃないかな?」
「えー、地球の神よ!その常識を改変してくれないか?僕では彼を弄れない」
「僕達はそれを11億年前にして、失敗したよね?」
「そんな昔の事、忘れたよ」
「はぁ、思い通りになる、という事は、ツマラナイ事だとあの時、実感させられたじゃないか。だから、取り決めしただろ?
思い通りにならない。だから、面白い。
例えば、誰とでもエッチ出来ても、全世界の女を抱いてしまえば、虚しいだけさ。その虚しさをまた味わいたいのかい?」
「分かってるよ。でもね。会いたいんだ!会いたい!会いたい!会いたい!!」
「君は女子か」
「いいだろ?少しだけ」
「それは認めないと、さっき言ったよね?」
「見てるだけじゃ、満足出来ない!彼は僕が見てるの気が付いてるんだよ!"はぁ、鬱陶しい!"って、僕は言われたんだ」
「独り言じゃないの?」
「僕の顔を見て、言われた」
「ぷっ」
「何が面白い?」
「あはははは!ごめん!悪気はない!それ僕も言われたからさ!」
「振り返って言われれば嫌でも、否定出来ないよ。何でバレるかな?」
「そう、拗ねるなよ。彼は霊感が強いんだ。普通の人間の70倍くらいね。右肩の後方から覗いてたのも、簡単に気付いたろうさ。
でも、これだけは念を押しておく。絶対に会うのはダメだ。それをしたら、僕は君の敵に回る。いいね?」
「彼が死にかけても?」
「ああ、それが彼の運命だからさ」
「ふーん。でも、手放したく無い。だから、もし彼が死にかけたら会いに行く」
「どうなるか想像出来るけどねぇ。まぁ、いいだろう。もし、彼が死にかけたら会ってもいいよ。だけど・・・これ以上は野暮だね」
「ふふ。僕ね。楽しみで楽しみしょうがないんだよ。退屈な日常が、こんなに面白くなるなんて」
「そうかい。それは良かった。引き続き、彼の事を頼む。異世界の神よ」
「了解。地球の神よ」




