21話 神様!早朝から準備は大変です!
シャカシャカシャカ!!
もう1時間はかき混ぜているだろう。
異世界に便利な道具は存在しない。なので、竹を細く切って、泡立て棒を自作した。バネも無いのだから、細い金属等、手に入る事が出来ない。
魔法の風系統であれば、かき混ぜる事は出来るだろう。だが、そんな事をすれば辺り一面、カッターのような切り傷だらけとなる。魔法は便利だが、万能では無い。
こう頑張って作っているのは、マヨネーズだ。卵、油、酢があれば作れてしまう、世界一の万能調味料!これに合わない料理は無い。
サンドイッチを作るのだ。
マヨネーズは必須といえよう。玉子サンド、ジャガイモベーコンサンド、レタスたっぷりハムサンドを作る予定だ!
茹で玉子を潰し、マヨネーズで和える。
茹でたジャガイモを潰し、マヨネーズと刻みベーコンを入れて和える。
レタスを手で千切り、ハムをこれでもか!と挟み、マヨネーズをかける。
僕はコンビニで売っているハムサンドをハムサンドとは認めない。ハム1枚しか入って無いのに、ハムサンドを名乗る資格等あるか!アメリカを見てみろ!5枚は挟んでいるぞ!折り畳んで、枚数を誤魔化すのでは無くてな!
「コレハ、ハムサンドデハ、アーリマセン!」
日本に来た、アメリカ人ならば、絶対にこういうだろう。ハムは3枚以上がハムサンドだ!
「ふぅ!こんなモンかな」
指で舐める。旨い!
マヨネーズ最高!そして、マヨネーズ最強!パンは焼くと、ポロポロ服に溢れるから、柔らか目の食パンを選定する。
少し厚切りにして、真ん中に切り目を入れた。玉子サンドとジャガイモベーコンサンドは具が落ちるから、こうした工夫をする。
ハムサンドは迷ったが、フランスパンを使う事にした。真ん中にホットドッグを挟む様に、レタスとハムを詰め込む。斜めにカットし、持ちやすくするのを忘れない。
よし!準備OKだ!
「あれ?ハオっちじゃない?」
「あ、サラさん。おはようございます」
「うん。おはよう。所で、何を使っているのかな?」
サラさんが僕の横にくっついて来る!
プニッ!あ!当たってますよ!桃が!くぅ!甘い良い香りもするし、朝の股関はそうとう過敏なんだよ!息子よ!鎮まれぃ!
「良かったらどうぞ」
「いいの?やった♪はむ!うんま!!何これ!?このソース絶品じゃない!!玉子と絡んでハーモニーが!ううう!ハオっち!式は何時にする!?」
「誰と結婚するんですか!全く!」
「あ!ハオさん!おはよう!」
「スミスさん!おはようございます!お一つどうですか?」
「ありがとう!はむ!………はむ!はむ!ハオさん私と一緒になる気はない?」
「ははは。またご冗談を!て、サラさん!もうダメですよ!マチルダ様のお弁当ですから!言い付けますよ!」
「ハオっちのいけずー!!」
危ない!全部食べられる所だった!
バケットにサンドイッチを詰め、布を被せる。飲み物は紅茶が良いだろう。じゃあ、外に行くから冷たいのがいいよね。
魔法の氷系統をフローラさんに使ってもらうから、水筒は金属タイプを選んだ。これも無かったから、頼んで作ってもらった特注品である。
「ハオっちぃ!!もう一切れぇ!!」
「ハオさんお気を付けて」
「はい。行ってきます!」
僕は慌てて、マチルダ様の部屋へ向かった。
「ハオ!遅いぞ!」
「すいません。ちょっと準備しておりまして」
「もしかしてぇ、お弁当ですかぁ?」
「そうです!中身はその時のお楽しみに!」
「まぁ♪ハオ!わたくし楽しみが増えて、本当に嬉しいですわ!うふふ♪それにデートですから………ね」
ミネアさんが僕を睨む!
何もしてないよ!本当に嘘じゃないよ!
「ははは。ミネアさんとフローラさんの分も用意してますから」
「そ、そ、それならしょうがない!」
「ミネアも素直じゃありませんねぇ」
「ハオ!ミネア!フローラ!今日は宜しくお願いしますね!」
「「はい!」」
意気揚々と馬車に乗り込む。
そういや、これは会社のマナーブックで習ったな。偉いさんを何処に、どのタイミングで乗せるか、だ。思い出せ!マチルダ様がこの中で一番偉い。次はミネアさん、フローラさん、そして、僕だ。
④◼①
馬運⑤◼②
⑥◼③
馬の操作はフローラさん。なので、運の場所となる。
最初にマチルダ様を乗せる。
馬車の一番安全な場所は②だろう。そして、①にミネアさん。③に僕が乗り込むのが、敵からの襲撃でマチルダ様が怪我をするリスクが低い。正面は運にフローラさんがいるので、直撃も出来ないのだ。後方からの攻撃は、馬車の後部は魔法の結界が張られており、問題無いとの事。
では、この順番で乗り込みますか!って!おい!もう乗ってるじゃねーか!②にマチルダ様。④にミネアさん。
「ハオ!ここに座って下さい!」
うっは!まさかの①に座らされるのか!?
可笑しいよ!これ!僕は⑥がいいなぁ!!荷物も真ん中に置けるから!
魔のトライアングルじゃねーか!
てか、マチルダ様!くっつき過ぎです!ミネアさんが睨んでますから!
「ひぎぃ!?」
「ハオ?どうされました?」
「………いえ、何でも御座いません」
ミネアさんに足を踏まれた!
見えない角度を熟知されておる!脛は蹴らないで!脛は!
蛇の生殺しの様な、この状況で城下町まで頑張るしか無い様だ。僕は日用品が欲しいだけなのに!




