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リリカシア=アジャ-アズライアの日記  作者: 真夜中 緒
航海編
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五十日目

 旅に出て五十日がたった。

 五十日ってこの場合、長いのかな?短いのかな?

 神威への旅はまだ終わっていないし、塔主様のお使いを終えて神威から出発する時が、本当の旅の始まりという気もする。

 でも、この五十日がとるに足らなかったかというとそれも違う。この五十日は結構みっしりと、いろんなことのあった五十日だった。

 まず、生まれて初めてリカドを出た。

 今のところまだリカドから乗った船に乗っているから、本当に出ただけなんだけど、やっぱりこれは小さなことではないと思う。

 それから、塔の依頼でない仕事でお金を稼いだ。

 これもリカドの船に乗っている以上完全ではないけれど、足がかりと手応えくらいは見つけられたと思う。

 初めて上級魔術師の権を使った。

 これは私のがらでもないし、これからも出来るだけ使わないでいたい。

 そういえば上級魔術師の二つ名を自分で名乗ったのもあれが初めてだった。星の娘ってなんでなんだろう。アジャ-アズライアって語呂はすごくいいんだけど。

 初めて食べるものもあった。

 芋から作る薄焼きパンとか米で作る粥とか。ラジャラスあたりのピリ辛味は結構美味しいと思う。海藻からだしがでるのも初めて知った。

 それから木綿や木滴。そういえば飲めば半日寝ない魚の鱗なんてのもあった。まだ試してないけど。

 すごくありきたりの感想なんだけど、世界は広いなあって素直に思う。ここまでほとんど船に乗っていたのに、それでもいろんなものに触れたもの。

 今日の朝ごはんは薄焼きパンに魚の香草焼きを挟んだのだった。朝から漁船が売りに来たそうだ。面白いのは漁船が魚と一緒に香草を売ってるところだと思う。売るためにわざわざ積んで来ているのかと思っていたら違うらしい。無人島とか海から出ないとたどり着きにくい場所に自生している野草をとってきているらしい。夕食は粥で、干し肉の煮込みがついていた。

 パンはもうそろそろ食べ納めだそうだ。

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