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リリカシア=アジャ-アズライアの日記  作者: 真夜中 緒
航海編
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三十九日目

 今日はとても真面目に働いた。昨日も真面目に働いたけど。

 風見の爺さまと手分けして、遠見の術を使う。

 今日のところは不審な影はなし。

 夜の襲撃の可能性は低いそうだけど、念のために船上の灯りはすべて消すことになった。暗ければ見つけられにくくなるから。

 ただ、ここでまたあの連中が面倒を言い出した。自分たちの部屋の明かりを消すのは嫌だというのだ。連中の部屋は船長室の下で甲板より上にあるから明かりが漏れるとすごく目立つ。船長命令で消させてもどうせ聞かないだろうから、長めの木切れと厨房に転がってた穀物の入っていた袋を手に乗り込んだ。重要なことなので船長も連れて行く。

窓を塞ぐというと案の定それにも文句を言ったが、閉めた窓に袋を当て、木切れを打ち付けて塞いでしまった。木切れを打ち付けるところで連中が黙ったのは、魔術を使ってみせたからだろう。

 木切れに八本の釘を同時に打ち込んでみた。

 あと、袋の四隅にも。

 船長を押しのけつつ絡んでこようとしてたけど、その姿勢のまま固まっている。

 術そのものは単純なものだけど、同時に十二本の釘を失敗無しで打ったのは、我ながらうまくいったと思う。なんの被害も出さない割に見た目と音が派手で良かったし。

 固まってる間に船長を連れて、とっとと部屋から出た。

 あれでいくらかでも衝撃を受けて、いらん手出しとかやめてくれると助かるんだけど。


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