表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リリカシア=アジャ-アズライアの日記  作者: 真夜中 緒
航海編
29/520

三十三日目

 新しい乗客は船酔いだそうだ。

 気の毒だったのはエルさんが昨日、連中に酒を強要されたとかで、やっぱり寝込んでしまったことだ。慌てて解呪の術をかけた水を差し入れて謝った。

 術自体は簡単なものなんだけど、塔でかけあいっこしているうちに、わかりにくいようにいじっちゃったから、確かに初級者だと知らないと解除できないかも。

 エルさんも事情は察していたみたいで、快く許してくれた。

 午後になって物売りの船が寄ってきた。

 船に上がって店開きをしていたので見に行くと、細かく編んだ小さな籠にきらきらひかるものがはいっているのをみつけた。小さくて薄くて、貝殻かとも思ったけれど違った。なんとかって魚の鱗なのだそうだ。何に使うものなのか聞いてみると、一枚飲むとだいたい半日くらい眠らずにすむのだそうだ。なんだか面白そうだったので買ってみた。銅貨十枚。

 残念ながら木綿の布はなかった。

 夕食は海老のピリ辛炒めを挟んだ薄焼きパンだった。

 船酔いの乗客は出てきていなかったけど、船員が親切に持参の酒やら食べ物やら運んでいたみたい。

 まだ酒を飲もうというくらいなんだから、大したことではないのだろう。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ