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リリカシア=アジャ-アズライアの日記  作者: 真夜中 緒
航海編
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二十四日目

 昨日に引き続き本を読んで過ごした。

 いくらでも酔わずに眺めていられるようになって改めて思うんだけど、海ってずっと見てると飽きる。だって変化がまるでない。岸から遠いと鳥も見かけないし、魚はいたって見えないし。

 もっとも、魔術が絡むと話がかわってくる。

 湖や川と違って海を魔術で探ると、なにかざわりとした感触がする。それは単なる生命の気配ではなくて(生命の気配は湖にも川にも水溜りにもある。)もっと根源的で原始的で濃密な何かであるように思える。正直に言えば、あまり深く探るのはちょっと怖い。

 なので、海には必要以上には構わないことにして、じっくりと本を読んでいる。

 このところ考えさせられることが多かったので、その整理のためにも読書は得るところが多い。

 洗濯の魔法陣は頓挫気味だ。

 魔法陣の連動がどうしても上手くいかない。

 複雑な魔術を単純な魔法陣の組み合わせで発動させるという発想は、悪くないと思うんだけど。

 今日の夕食も恐怖の干物スープと芋だった。

 柑橘の塩漬けが出たのは嬉しい。

 そういえば、朝は茹でた芋に溶かしチーズをかけたのだった。

 このチーズを溶かすところはちょっと面白い。

 おおきな硬いチーズの表面を一部削いで、その削いだところを上にして晶炉で温める。チーズがふつふつと溶けてきたところで、その溶けてきたところをナイフの刃でさっと削ぎ落とすようにして、茹でた芋の上に落とす。ちょっとした事なんだけど楽しめた。船の調理人というのは本当に大変だと思う。

 海の魔術探査はそれだけでひとつの学問として成立している分野です。この分野は魔術師が「壊れる」率が高いことでも知られ、廃人のようになる者も少なくありません。

 海以外でも自然の魔術探査から新しい魔術の理論が得られることも多く、重要な分野です。

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