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リリカシア=アジャ-アズライアの日記  作者: 真夜中 緒
煌編
151/520

百五十六日目

 働かざる者食うべからずだし、稼げるときに路銀を稼いでおきたいので、何か依頼があれば受けたいと申し出た。別に上級魔術師向けの依頼でなくてもいいというか、むしろ違う方がいい。

 上級魔術師むけの依頼なんてそれほどないし、依頼によっては受けられない。所属と違う塔にいる私はあまり国に関するような仕事は受けられないからだ。

 それで、街道整備の仕事を受けた。 

 人夫が土を盛った街道を、平らに圧縮して固めてゆく。連動魔術の符を使えば、効率よく進められた。むしろちょっと効率が良すぎたかもしれない。内容を聞いたときにこのぐらいならと一人で受けたのだけど、人夫の作業待ちの時間が結構長かった。その間、人夫を手伝うわけにもいかず、ぼおっと街道を眺めていた。

 街道の全面を塞ぐわけには行かないので、工事は半分ずつに分けて行う。工事をしているそばを普通に人が通って行くのでとりあえず見るものはあった。

 冬営地に近いという場所柄もあるのだろうけど、徒歩の人はあまり見ない。見かけてもどうみても近所の人という感じで、旅行者は馬か馬車に乗っている。

 草原を旅するのに確かに徒歩は厳しいだろうし、遊牧と関係なく草原入りする物好きも珍しいから、どうしてもそうなるのだろう。私も草原を抜けるなら、馬を買う必要がある。

 馬というのは金貨の買い物だ。最低でも金貨の二三枚はいるし、名馬と呼ばれるような馬だと金貨百枚をこえるようなものもいる。金貨一枚で買えるような馬だとまずどこかに故障や難点があるものと思わなくてはいけない。

 しかも馬の市というものはいつでも立っているというものではない。市を逃すとツテを探して売ってくれる人を探す必要があるが、高くつくことも多いし、うまく見つかるとも限らない。ここはしっかり考えておかないと、後々旅に響きそうだ。

 街道の整備はしばらく続くそうなので、続けて雇って貰うことにした。どちらにしても真面目に稼ぐのは大事なことだ。

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