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リリカシア=アジャ-アズライアの日記  作者: 真夜中 緒
航海編
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十五日目

 シージョイさんたちは王家の依頼を受けての旅なのだそうだ。王太子さまのためのお薬を探しているのだそうだ。

 王太子さまは亡くなられたリアーナ様がお一人だけもうけられた王子で、大変に聡明な方なのだけどお体があまり丈夫ではない。なのに激務を引き受けておられるので体調の管理には万全を払われている。すぐ下のエドがやっと十七歳。その下の脇腹のご弟妹はまだ十歳やそこらで、すでに二十五歳の王太子さまとは年がはなれている。最近はエドが多少の公務をこなせるようになったみたいだけど、いまだ塔住みの身でもあるし、まだまだ王太子さまの負担は重いのだろう。

 リカドの王族はリリカスの塔で数年暮らし、リリカシアの教えを受ける。当然王太子様もリリカスの塔にいらしたことがあった。私は丁度王太子さまとは入れ替わりのように塔に入ったので、なんどかお会いしたことしかないが、気さくな人柄に親しみと敬意は感じている。弟殿下であるエドは友人だから、エドがどれだけ王太子さまを兄として慕っているかも知っていた。シージェイさんたちへの依頼が首尾よく果たされればいいと思う。

 今日の船足は順調だった。らしい。

 実際には私にはよくわからない。海はとにかくだだっ広くて、どこも同じように見える。風読みの爺様の機嫌が良さそうだったから、多分大丈夫なのだろう。

 昨日の魚の一夜干しを炙ったのが夕飯に出た。あとは芋の入ったスープ。一夜干しは味が濃くて身がほろりとはずれるところがいい。

 ジェムさんがもの言いたげにこっちを見ていた。洗濯のことだろう。

 わかっているんだけど、どうすればうまく行くのかまださっぱり思いつかない。

 リカドではリアーナとリリカシアが王妃ですので、それ以外の寵姫から生まれた王子、王女は脇腹として扱われます。

 王太子はリアーナ所生、第二王子のエドはリリカシアの所生ですので、嫡出になります。

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