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萌える漢になるために  作者: 〆田 鯖男
2/3

ラノベを書くために

 24歳の男の俺が、まさかこんなタイトルの本を買うとは。

     『今売れるラノベの書き方』


 表紙にはうさぎやネコのコスプレをした女性達が。


 まずは一ページ捲ってみるか。


 《 第一章 マストなキャラとシチュエーション

 まず主人公が男性の場合、童顔で巨乳の女性を必ず登場させてください。これが無いとラノベは始まりません。そこからの設定や内容などは自由です。そしてハーレムを作ると読者は食い付くでしょう。》


 ダメだこりゃ、論理が勝手過ぎるだろ。


 『ブーブーブー』


 星川さんから電話だ。


 「もしもし」


 「もしもし、星川です。鮎彦先生初のラノベ、うまく進んでますか」


 「・・・」


 「やはり行き詰まっていますか。どうですか今のラノベの書き手とお話ししてみては」


 そうか、そうだったんだ。ラノベ作家に聞けばよかったんだ書き方を。そうすれば簡単に書けるはずだ。


 「是非逢いたいです。でもラノベ書いてる知り合いいないんですよ」


 「先生に逢いたいって言ってるラノベ作家がいるんですよ、アマジオ シャケコって作家ご存知ですか」


 「知りませんけど」


 「だと思いましたよ。甘塩 鮭子、今をときめくまさにラノベの新星。昨年度のウチの会社の最優秀新人賞もとった大物ですよ。」


 なんでそんな売れっ子がオレみたいなマイナー作家に逢いたがるんだか。


 どうせそいつは威張ってオレを無条件で下に見るだろうな。いわゆる冷やかしだ。でもこれはチャンスだ。


 二つ返事で了解して、星川さんにお礼を言うと待ち合わせの場所を聞かされた。水曜日の午後一時ファミリーレストラン、サバーズ。


 甘塩さんメガネをかけた女性らしい。相手はオレのことを知っているらしいからあちらから声をかけてもらえるらしいが。


 少し来るのが早かったかな、メガネの女なんてどこにも見当たらない。


 テキトーに座って待つか。


 「ああああああ、の、あの池野 鮎彦先生でおラッシャーますか」


 誰だこのメガネのガキ。 オレのファンか。いや待ってよ。


 この展開まさか。


 「もしかして甘塩鮭子さん」


 「そうです、知って貰えてるなんて。ああのはじめままして、甘塩鮭子と申します。今日はお日柄もよく、」


 いろいろなツッコミはあとにして。


 こいつ小学生にしか見えねぇ。

 

 




 

 





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