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はじめに
「人生の悪役は意外にも自分だったりするんだぜ!」
長机を囲み、会議の雰囲気を漂わせる空間で、一人の少女がそう熱く語る。
「自らの罪を隠蔽し見向きもせず、他人の罪を誇張し悪役に仕立てる。
人間は無意識にこのようなことを行っており、自分っていうのは極悪非道なのだよ」
熱い討論を終えた少女は自分の席に座り、チョコレートを食べ始めた。
「いやいや、この状況下でそんな話されても困るんですけど!?」
「んー? どうして?」
「どうしてじゃないですよ! この集まりは何なんですか!?」
僕は改めて周囲を確認する。
この場にいる人物は僕を含めて五人。
一人はお菓子を頬張る少女。
一人は僕たちの会話をにこやかに微笑む女性。
一人は会話に興味なさそうに携帯をいじる女性。
一人は椅子に手足を手錠で拘束されている男性。
そして、一人はこの状況に対してツッコミを入れる僕自身だ。
私立竜天学園風紀委員室――ここから彼ら・彼女らの物語が始まる。
小説を書くリハビリ程度に続けていくつもりです(?)
よく失踪します(予告)