表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の流儀  作者: 千路文也
第一章
5/40

005  お世辞マシーン


 異世界に転移されたからと言って、明の方向性は何も変わらない。根っからの悪人を成敗して民を救うのが明の流儀だ。これまでもそうしてきたし、恐らくこれからも人助けを生業として生活をしていくだろう。この世界にどれだけいられるかは不明だが、とにかくこの一戦がその先駆けになりそうな気配がしていた。相変わらず目の前の男は堂々とした態度をして明を睨み付けている。こいつがエレナの両親を殺した張本人だと一瞬で把握可能な程、悪人顔をしているのだ。ここまで『人殺ししてますよ』感に溢れている人間を見るのは初めてじゃないが、そうだとしても凄まじい人相をしている。人間の性格は顔に出るとよく言われているが、まさしくその典型的なパターンである。


「俺の名前は玖雅明だ。この村をお前が支配していると聞いてやって来たが、熱い歓迎をもたらされたよ。お前の部下は手強い連中だった」


 勿論、これはリップサービスだった。明ぐらいの人生成功者になると口から簡単にお世辞が出てくるようになる。それは誰しもが明に称賛の言葉を傾けてくるからだ。自分ばかり褒められても全く嬉しくないので、お返しに相手を褒めようとする気持ちが、明をお世辞マシーンへと姿を変えさせた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ