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異世界の流儀  作者: 千路文也
第一章
18/40

018  文化の違い


 明が異世界で成功を収めるための絶対条件として提示したのは4項目だった。それは『健康』『精神』『感情』『知識』だ。この4つさえ揃っていれば、自分を見失いそうになっても踏ん張れる。明が元の世界で富と称賛を手にしたのはこの4つが満たされていたからだ。なので異世界でも同じように行動すれば自ずと結果は得られると判断していた。結局、異世界だろうが天国だろうが何処だろうが自分のやる事は一緒だ。強烈な信念を抱いていれば道に迷う事は無い。そして4つの項目の中で最も維持が難しいのは精神だった。精神を均等に保とうするのは至難の業である。なぜならば、人間関係、自分の体調、天候、空気、その他諸々が自分の精神状態に干渉してくるのだ。他の三つは自分の努力次第でどうとでもなるが精神ばかりはどうしようも無い。明も最初は精神を安定させるために山籠もりをしたりあらゆる本を読んだりと色々試したが全て効果は無し。そして48歳の年齢が近づいてきて漸く結論に辿りつけそうだった。明の考えはこうである。精神を一定の状態に保つためには常にテンションを高くすればいいのではないかと。つまり外見はクールに見えても、心の中ではハジケ回っているぐらいの気持ちを抱けばいいのだと。常に冷静でいるのは以外にも疲れてしまう。冷静でいるのはすなわち、頭の中を回転させて物事に集中しているのを意味する。人間が集中していられるのは精々2時間が限界だ。トレーニング次第で時間は伸ばせるだろうが結局脳は休まらない。なので、脳を常にフル稼働させるためには四六時中ハイテンションでいればいいのだ。脳がまともに動いていると精神状態も良好だ。とにかく精神を安定させるためには脳に新鮮な空気を送り込む必要があるので、テンションを上げて腹から呼吸をしていれば精神は安定しやすい。これはあくまでも明の考え方なので方法は千差万別だろうが。


 とにかくそんな事を考えながら服を選んでいると、隣のエレナが早速お着替えを始めた。どうやらこの世界では他人が見ている前で着替えをしてもマナー違反では無いらしい。エレナは何の羞恥心も感じていない様子で服を脱いでいるのだ。しかし明はこの世界のまだ馴染んでいないので、無意識の内に後ろを向いていた。いくら文化的に良いとわかっていても、こればっかりは見ていられない。そもそも年頃の女性が肌を露出する自体が、明にとっては不自然極まりない。あまり女性の着替えをジロジロと見るのは自分の流儀に反するので、AKIRAはしばらく口笛を吹きながら服選びに熱中するのだった。




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