表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/14

ちいさな もり と おおきな まもの

「この化け物が!」


男が叫んだ。

大きく振りかぶった直剣は彼の体に真っ直ぐと振り下ろされたがその頑丈な甲殻に阻まれてはじけ飛び、弾かれた直剣は男の手元から離れ遠くの方で地面へと突き刺さる

そして武器がなくなるとともに気力が尽き果てた男はガクリと膝をつく。



----------------------------------



計画通りといったところだ

当初の予定通り小人達を救った

大きなミスといえば逃がすはずの人も全て殺してしまったことだが、すぐに次の人が来るだろう。



緑色の肌の小人達はゴブリンと言うらしい。

この森にあるいくつかの洞窟を転々としながら生活している

昔はもっと数が居て、大きな国を持っていたらしい

だがゴブリン達の王と呼ばれる魔物が死んでしまってから内紛が起き、そのまま人族と戦争になりそれで滅んだそうだ。

ずっとずっと前の話との事だ



この体になってから初めての戦いだった

そしてそれは自分の思っていたよりはるかに有意義だった

並大抵の武器で傷付くことはないということが分かったのである。

そういえば、この世界には『マホウ』と呼ばれるものがあるらしい

どんなものか少し気になる

この体ならば耐えられるのだろうか

それとも耐えられないだろうか

きっとだが、昔居たところでは大きな鉄の塊が唸りを上げて動いていた

あれより弱いのならば大丈夫じゃないだろうか。

大きな鉄の塊に連なる形でふと昔のことを思い出す

段々と薄れてきて思い出せなくなってきたことを

ろくな思いをしていないから構わないが。


なによりひとつ近づいた

今知ってることはこの森と近くに町があることだ

ゴブリン達と接触できたことにより、さらに世界は広まる

もっともっと大きい世界が見えるのだ



まだ見ぬ世界に思いを馳せながら、昔セミだった彼はジジジと鳴いた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ