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エピローグ

「おいあんた

死の森の魔王様の話、知ってるか?

昔はなんて言われてたかな、ああ、そうだ森に潜むモノ!」


アンダーゲートの近くの森

小さな小さな、小さな森。

そこには一匹魔物が居た。


大きな黒いカラダ

大きな白いハネ

大きな赤いヒトミ

大きな大きな恐ろしい声。


「森に潜むモノ?

まだアレの声が聞こえる気がするんだよ。

カナカナミンミンジージーってな」


大きな黒い魔物の物語

いつの間にか森に居て

いつの間にか広まった

大きな大きな黒い魔物の物語


「昔話さ、もう居ない。今や伝説上の魔物だろうよ」


小さな小さな、小さな森。

そこに大きな魔物が現れた

いつの間にやら、小さな森は帰らずの森に。


「なんで居ないのか?

そりゃお前・・・」


ミンミン

カナカナ

ジージー

とある魔物の物語

大きな大きな魔物の物語


「森を焼いたからさ

森を焼けばどんなに強い魔物だろうとイチコロさ」


大きな黒いカラダ

大きな白いハネ

大きな赤いヒトミ

そして、大きな大きな、恐ろしい声。

人は恐れた。名もない魔物を

沢山の血と、多数の屍を積み重ね

帰らずの森は死の森に


「あー、森はよく燃えたな。

他にやり方があったんじゃないかって言われるけどよ

そんなもんねーよ。刃も、魔法も通りはしなかったんだからよ」


ゴブリンを引き連れて

一匹の魔物はそこに居た

森に潜み、入ってくる冒険者をみな殺した。

何よりも強く

何よりも恐ろしい

何よりも静かな

死の森の魔王様


「領主様も必死だったんだろ

森に入るとみんな死んじまう

何十何百と犠牲にした。恐ろしい魔物さ」


何も通さない硬いカラダ

何でも斬れる鋭利なハサミ

夕闇に溶け込む深紅のヒトミ


沢山の死と沢山の恐怖を運んだ

大きな大きな魔物の物語。


「今だって言うだろう?

あれだよ、アレ」


お伽話となった一匹の魔物

静かで騒がしい死の森の魔王様の物語


「耳を澄ませ!

遠くから聞こえる音に気をつけろ!

ミンミンだかカナカナだかジージーだかそんな音が聞こえるだろう?

聞こえたなら近くに潜むモノがいるぞ!」


大きな野望を持った

小さな小さなセミの物語


「そういや森、燃やしたときの話なんだけどよ」


何よりも強く

何よりも恐ろしく

絶対的な魔王様の物語


「中から魔物が飛び出てきたって話があってな

そいつが大きな黒いカラダだったって言われててよ・・・」


大きな大きな魔物の物語

小さな森は帰らずの森に

帰らずの森は死の森に

大きな魔物は森に潜むモノに

森に潜むモノは死の森の魔王様に


かつてセミだった魔物の物語は、これにておしまい。


「おい、なんか音聞こえないか?

ミンミンって音・・・まさかな・・・」


おしまい!

セミの声が減ってきたから結構省略しました。

でもセミの声と駄洒落で始めたからセミの声がなくなる前に終わらせたかった。


拙い文章ですが、今まで読んでいただき誠にありがとうございました。

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