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かえらず の もり に すまう もの

死臭立ち込める森の深部

一人の男はそれを見た

数多くの仲間の屍に囲まれた

大きな大きな魔物を見た

男は一目散に駆ける

遠くなる男の背中を大きな大きな魔物は眺めていた。




計画は、上手くいった。

男の背中を眺める彼は愉快そうに声を鳴らす。

ゴブリンの囮に釣られ森に入ってきたボウケンシャを全て殺した。

やがてはその行為は町で話題になる

きっと森に入ると死ぬだとかそんな感じの噂になるだろう。

彼は森に潜み、それを待っているだけでいい。

あとは簡単だ

人族が勝手に広めてくれる

音は大きな力になる

音はどこまでも広がる

彼がセミだった頃に放った音は人に届いた。

そしてここでも彼の放った音は人族に伝わる。

それは彼がセミだった頃に伝わる音とは幾分と違った意味合いになる

夏の到来を伝える音ではなく、恐ろしい魔物の声として。

彼は愉快そうに声を鳴らし続ける

走り去る男の脳裏に焼きつけるように

延々と、永遠と。



帰らずの森に潜むモノを知ってるか?

なんでも恐ろしい音と共に現れて、そんでもって森に入るものを次から次へと八つ裂きにするんだそうだ。

森の付近に住んでるアンダーゲートの奴らは気じゃ気じゃないそうだぜ

なんでそんな話を知ってるかって?

そりゃお前、聞いたからだよ

今じゃ大陸中に広まってる。

小さな森

いや帰らずの森か

あそこにゃ魔物が住む

それもものすげーこえー魔物だ。

いいか?

耳を澄ませ!

遠くから聞こえる音に気をつけろ!

ミンミンだかカナカナだかジージーだかそんな音が聞こえるだろう?

聞こえたなら近くに潜むモノがいるぞ!なーんてな!


また短編書くよ

また長くなるかもしれません。

出来た。

帰らずの森 調査書 -森に潜むモノ- ある冒険者の記録 ~蝉ファイナル~延長戦の延長戦~

こっちもよろしくお願いします。

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