バトルの肉付け2-わかりやすさ-
さて、ラノベ界では、地の文にせよ会話文にせよ、ひねりをきかせた長文が多い印象があります。これらは作品に独特の粘り気と言いますか、個性を与えているわけですが、その弊害として読者を選んでしまいます。
一文が長くなることは、デメリットの方が多いと私は考えています。
というのも一文が長くなると、文章中に盛り込まれる情報量が増えるために、内容が読者に伝わりにくくなったり、曲解されたりする可能性が高くなるからです。
とりわけ、なろう小説というジャンルはわかりやすさというのが人気獲得の為の重要な指標になります。地の文が何行にも渡ってダラダラ続いて画面を埋め尽くすなどという事態は避けるのが無難です。
また書き手としては、主語と述語が対応していない等の、文章として間違った記述になってしまうリスクもあります。
多くの作品を書くなかで、プロの作家は独自の執筆スタイル、文章の構成を確立していきます。
そして長文を駆使し、インテリジェンスを感じさせたりスピード感を演出させたりする手法にたどり着く作家もいるでしょう。
しかしスタイル確立前のビギナーがそのような書き方に挑戦するのは非常に危険です。
私が初心者の方にオススメする方法は、以下の通りです。
出来るだけ、一つ一つの文はスッキリさせる。数行に渡る文を可能な限り減らす。
私自身、何か書く際には常に頭の片隅に置いている言葉です。
いかなるジャンルの作品であれこの方法は効果的ですが、中でも戦闘シーンは、これを厳守するべきではないでしょうか。
動きの多い場面には必然的に多くの情報が飛び交います。読者は、矢継ぎ早に飛んでくる情報その全てを、次々と処理していかなくてはならないのです。
ユーザーフレンドリーな作品を心がけること、これが、初心者がまず心がけるべきことだと思います。
一文を短くするという作業は、この後に解説する戦闘シーンのスピード感を出す、という内容にも密接に関わってくる重要な項目です。詳細は該当ページにてお話します。
本項で伝えたいことはたった一つ、可能な限り短く、余白もしっかり取る。
これだけです。
さて、あなたの文章は、戦闘シーンは、自分で読み返してわかりやすいですか?
あ、ちなみに僕の文章はわかりにくいです!
自分で実践できていないという(笑)。
ではまた次回!