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囚人と厨房係  作者: いとか おる
2/21

囚人





 この星は、破壊と再生を繰り返している。








「あ゛あぁぁぁあー、こんちくしょぉぉうぅ。今日もメシがまずいぞおぉぉぉー‥」


「あっ‥やべ、また便所‥」


「はっ…腹がっ…」






 俺は短気だ。めちゃくちゃ気が短い。だから俺の作る料理は、生煮え、生焼け、食べた人は決まって食あたりに成る。


 今日は手羽先を塩コショウで焼いているんだけど…。あー、イライラする。もう上げて良いかな。良いよね。あーどうしよう…。…よし。もう良いだろう。


「そういう時はね、オーブン使うと良いんだよ」


 一人しか居ない筈の空間で、突然声がした。




「あーびっくりした。あんた誰!!」


 ガバッと振り向き、突っ立っている男に質問する。


 ここは、超極悪犯達に食事を作って出す為の調理場。


 更に言うなら、この国のかなり遠くに在る離島。接岸するのも難しい無人島だ。囚人も少人数しか居ない。こんな場所に外部から侵入出来る筈も無い。一般人は、絶対に立ち入れ無いのだ。



「僕? 囚人だよ!」


 ニコニコと微笑んでいる。


「へぇ?」


 だっ、だっ、だっ、脱獄?? …でも…優しそうな感じの人だけど…。


「あの…。聞いても良い?」


「うん。良いよ」


 ニコニコ。


「囚人て…どんな事件…起こしたのかな~と‥思って…」


 刺激しない様に、優しく話し掛ける。


「ん? それはねぇ…」


「うん」


 ゴクリと唾を飲み込む。


「…殺人」


「えっ、…さ、つ、じ、ん?」


「うん」


 ニコニコしている。


「なっ…何人ぐらい? 一人…とかだよね…」


 でも、ここは超極悪人を収監する監獄だ…。ゴクリと唾を飲み込む。


「えっとね。…5‥6?」


 5人か…まっまあかな…。


「う~ん…60人ぐらい?」


「えっ?」


 そんなに?


 あー‥俺は殺されるのか?……ここで……


「大丈夫。心配しないで。君は殺さ無いから…」











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