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その瞳に宿すものは  作者: aoshishi
第Ⅰ章 誕生~幼少期
2/11

誕生と気付き

2話目。なかなか先に進まないものです。

「お生まれになりました!奥様!旦那様!」

「はぁ、はぁ…、ええ、ええ。」

「おぎゃ!おほぎゃ…」{あれ!なんだ…?}

「おお!おお?」

「元気な赤ん坊…、え?」

「髪の毛が…黒い。」

「嘘…。」

「なんとまぁ…」

「おぎゃ!おぎゃ!」{いや、なに!?}

「赤じゃない?どうして?」

「では、瞳の色は?髪の色は兎も角、瞳の色は!?」

「は、はい!」

{ん?目を開けと?なんか周りが言っているようだけど…。てかあれ?俺はトラックに正面からスタンプ食らってお陀仏したんじゃ…。むむぅ?}

「あれ?目が開きませんね。あれ?」

「早く確認しろ!無理にでも…!}

「おぎゃ…、おぎゃっ…、ああぎゃー…!」{ちょま…、おあて…、痛ででででー!}

「む?開かん?」

「ちょっと…あなた…、赤ん坊に何するの…?」

「あ、いや、すまない。」

「とりあえず、今日は…おめでたいのだから。」

「あ、ああ。そうだな。」

{え?なに?え?}

「とりあえず、よくやったフェリアーデ。」

「ええ、マグナス様。」

{え?あれ、俺、あれ?}

「フェリアーデ、今日はもう休みなさい。」

「はい、では、この子にもお声をお掛けください。」

「む、そうだな。」

頭に大きな手が乗る感覚がある。

{え、もしかして、もしかしなくとも…。}

「よく生まれてきた、新たなる命よ、今ここに命名しよう。汝の名はリムルハイド。リムルハイド・フレムハルト。今ここにそなたの誕生を祝福しよう。」

それを聞き俺は。

「おぎゃー!」{俺、赤ん坊になってる!?}

今の自分の現状を把握した。

「あらあら、喜んでいるわ、ふふっ。」

「うむ、とりあえずは。」

「ええ、もう休むわ、リムと二人で。」

「ああ、お休み。」

「ええ、おやすみなさい、あなた。」


俺こと佐々木康介は、どうやら生まれ変わったらしい。

リムルハイド・フレムハルトとして。

これはどういうことだ?と思う一方。

「ふふ、かわいいわ。髪の色は赤ではなかったけれど、あなたはあの人と私の子。立派に育ってね。」

やさしく抱擁される感覚と、とても優しい匂いに包まれる感覚が心地よい。

周囲に居た父親と思われる人と産婆さんやお手伝いさん達は出て行ったようで、今この部屋には二人しかいないようだ。

{ん、ああなんか安心する。}

現状の把握は後でもいいか、と思ってしまった。

「ふふ、お寝んねする前にお腹いっぱいになってね。」

と、フェアリーデさん、いや、母さんか、が身じろぐのを感じた。

{とりあえず、お腹がすいてするし、恥ずかしいけど…}

理性を押し込めて、本能ままに従うことにした。


本能に従った後は、満腹感によりすさまじい眠気が来た。

{ああ、眠い。}

「ふふ、おやすみ、リム。」

{寝る前に母さんになる人の顔が見たいな。}

そう思い、目を開こうとした、が。

{あれ?目が開かない。どうして?}

夢うつつの中にそう思う。

心地良い歌声が聞こえる。母さんの歌声。

{ま、いいか。今生まれたばかりだし、寝て起きれば、開くだろう。}

そんな風に考えつつ、今はこの歌声に身を任せて眠りに就きたいと思い、俺は意識は手放していったんだ。


でも。


次の日、その考えは間違っていたことに気づくことになる。

俺の目は開かなかった。

そう、俺が眠りから目を覚ますはあっても、俺の目が開くことはなかったのだ。


お読み頂きありがとうございます。次回もお楽しみに。

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