王都混乱編 第十ニ話 暴食
「ここまで来れば邪魔にならないと思うよぉ…」
「お前等は…捕食者か?捕食される側か?」
モスと大和が声のした方をバッっと振り返る
「お…お前…誰だ!」
そこには水晶玉が落ちていた
次の瞬間
水晶玉は形を変え
ドラゴンになった
「俺は極罪凶悪魔の一人…暴食の悪魔…ベルゼブブさ…」
極罪凶…悪魔…
てことは…
「お…俺達はルシファーとかの他の極罪凶悪魔達に頼まれて戦ってる!俺等は仲間だ!」
するとベルゼブブが目を見開く
「ふふ…ルシファーの仲間…か…あいにく俺は今ルシファー達と敵対関係にある…お前らがルシファーの仲間だと知らなかったら見逃していたのに…愚かだな…」
「て…敵対?なんで仲間同士で敵対してるよぉ?」
「俺は…龍族…幼い頃から天才と言われていた…もう遠い昔の話だがな…でもある日極罪凶悪魔になった…絶望したよ…俺より強い奴しか居なくて俺が極罪凶悪魔の中で最弱だったんだ…だから俺は極罪凶悪魔共と敵対して自分自身が最強になろうとした…今の俺は四天王だ…だからお前らも殺す…」
やべぇ…俺とモスじゃ勝てねぇ…
レベルが違う…
ベルゼブブは口を大きく開き始める
口元でエネルギー弾を作り出す
不味いよぉ…負けるよぉ…
モスと大和が覚悟して目を閉じた
再び目をあげると
目の前にはレヴィアタンがいた
「あ…あんたは…極罪凶悪魔の!」
遡る事数分前
マモンが映像を見て目を見開く
「おいおいルシファー…おもしれーぞ」
「ん?どうしたマモン…」
「裏切り者のベルゼブブが四天王になってるってよ」
「ほう…レヴィアタン」
「え…あ…はい!」
「流石に元極罪凶悪魔が相手にいると分が悪い…援護しに行け」
「わ…分かりました…」
「わ…私はルシファーさんに言われて来ました…大和さんとモスさんは逃げてください…」
「レヴィアタンか…構わん…死ね!」
ベルゼブブの鋭い爪の攻撃がきた
しかしレヴィアタンが受け止める
レヴィアタンは自らの魔力で形成した
氷の刀を扱う
見た目は氷柱みたいだ
魔力量が…段違いだ…
「元極罪凶悪魔ベルゼブブは…この私…極罪凶悪魔レヴィアタンが倒します!」




