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王都混乱編 第十話 伊佐京蒼華
私は母子家庭だった…
父親は病気で死んだ
でもお母さんは必死で私を育ててくれた
でも私は自分の事しか考えてなくて…
携帯も買ってもらえないから
友達が出来ないとか言って髪金髪に染めて…
お母さん…泣いてたな…
「貧乏な家で…ごめんね…」
私はそれを聞いてこの世界を一瞬拒絶した
それがトリガーとなってベルさんの
転移儀式に参加させられた…
最後に…お母さんに謝りたかったな…
あっちの世界では私は行方不明なのかな?
多分何十人も行方不明になったって
ニュースか何かでやってるんだろうな…
他の転移した人の家族も…
心配してるんだろうな…
ごめんねお母さん…
最後にありがとうも言えなくて…
だけどずっと思ってる…大好きって…
蒼華は目だけで
無残な殺され方をしたパーティーメンバーを
見渡す
皆…今いくよ…
蒼華は目を閉じた




