絆の狐
「ベル…?」
「はい…絆の神のベルです…」
すると何人かがベルを問い詰める
「なんで俺たちをここに連れてきたんだ?」
「早く家に返してくれ!」
ベルが大岩から降りて話し始める
「今から私が話すのは…皆様方がいた世界とは異なる世界の話です…その世界は魔王により大勢殺され、人口が六割減っています…」
「え!?6割!?」
周りの人達が驚愕しているが
ベルは気にせず続ける
「それで私は…他の世界から人を呼び寄せる事を思い付きました…それが皆様です」
すると目の前に剣や杖が沢山出てきた
ベルが再び喋り始める
「皆様にはこちらの中から1つ武器を選んでもらいます…」
しかし周りは怒り始める
「俺たちを勝手に呼び寄せて勝手に話進めるなよ!」
「そうだそうだ!」
しかしベルは動じない
「何を言ってるのですか?皆様があの世界に不満をいだいたのではないですか?」
ゆずきは思い出した…自分が受験が無い世界を望んだことを…
周りの人達は黙り始めた
するとベルは両手を広げる
「さぁ…この中から選んでください…」
皆次々と選んでいく
「選んだ方はこちらへ…」
皆はベルが作り出したゲートをくぐる
「おや…残ってるのは二人ですけど…武器は1つだけですね…」
残ったのはゆずきと金髪の女性だけだ
しかし残っているのは木の棒
ゆずきは考えた
こういうやつは実はこの棒が伝説の剣で
勇者になれるのがお決まりパターンだよな…勇者になれば当然モテるよな…
悪いけどここは僕が………はっ!
ここでゆずきは何かに気づく
金髪の女性が可愛いことに
この可愛い女性に恩売ったほうが得だよな…
そしてゆずきは女性に話しかける
「あのすいません…僕この剣は多分伝説の剣だと思うんですけど…僕は要らないので貴女がもらってください」
「え…」
女性が驚愕した顔をする
「で…でもこれ棒ですよ?」
「甘いですね…こういうのは実は伝説の剣ってのがオチなんですよ!どうぞ」
ゆずきが女性に剣を渡す
すると棒が光り始め、剣になる
ベルが近づいてきた
「お見事です…」
女性はゆずきの方を振り返る
「あ…ありがとうございます!お名前は?」
「僕はゆずきです 貴女は?」
「私は…蒼華です!高校3年生です!」
「僕は中学3年生です」
「若いですね…」
その後蒼華はゲートをくぐっていった
「あの…僕だけ武器とかないんですけど…」
ベルが近づいてくる
「そうでしたね…では私が武器となり、盾にになりましょう」
「それはありがた…今なんて?」
「私が武器となり…」
「いやいや!いくら僕でも女の子をぶん回して剣にしたりしないって!」
するとベルが笑う
「ふふ…そういう物理的な意味じゃないですよ…仲間になるってことです…それでは行きましょう」
「いやちょっと待って!?」




