四章:卯月の記 六話
「折角桔梗が来てくれたのにな、すぐに本殿に入るなんてな」
「皐月が出てくる頃には桔梗から他の人に変わってたりしてな」
「そういうこと言わないで!大丈夫!絶対にあと二ヶ月はいるよ!!理由はないけど!」
神在月さん、如月さん、皐月さん。今は夕食時です。本日から境内でしばらく過ごす神部 桔梗さんを交えて一緒に食べております。
「・・・賑やかですね」
苦笑いで私に話しかけてくださいました。それにしてもジャケットを脱いだベスト姿もとても良い・・!違う!違わないけど返事をしないと!
「はい、大体いつもこんな感じです。食事の時も皐月さんはいつも元気です」
「長月だってお酒飲んだ日はすごい元気じゃん!おじさん全開で結ちゃんにわがまま言ってさー!」
「そんなことあったかな?」
「あー!良い顔見せようとしてー!」
「桔梗さんは、いつも食事はどうされてるんですか?」
「家・・・?に帰れば用意してもらえます。帰ってきたら大体メイドが食事の有無と時間を聞いてくれるので」
「あれ、住んでる世界が違った?」
「神部は一人暮らしする人少ないからね。ゴシップとか、狙われたりするから」
弥生さんが話しに加わった。きっと、手元のご飯を全て食べ切ってタイミングが良かったのでしょう。
「そっか、宮守さんはあまり神部の事にご興味なかったんですね・・・いや、その方がありがたいのですが」
「え?聞けば教えてくれるんですか?」
「他人にやたら教えることはしませんが、”お世話係”さんは身内だと思ってますので。それに、今までの方にも結構聞かれていたもので、何か興味を誘うものがあるのかなって思ってました。違う方もいて嬉しいです」
「そりゃぁ、豪邸でメイドも執事もいる家で過ごしてるだなんて、ラノベの世界かって話しだからみんな気になるんでしょ。買い出しなんて滅多になくて、業者が納品に来るんだからね」
「家というか、最早会社ですね・・・」
「まあ、システム的な所があるから家って言うよりは会社みたいなものですね。子供の時からなので気にしませんでしたが」
「そうなんですか・・・」
どうしよう、規模が大きすぎてあまり想像がつかない。
「高校生になるまでは、親と食事をすることはちゃんとありましたけど、料理を作るのはいつもコックでした。我々はあまり家庭の味を知らないんです」
「高校生からは時々ご両親の作られたお料理を?」
「ああ、いえ、メイドに作ってもらったんです。わがまま言って」
「あ!八重さんも言ってました!メイドさんにわがまま言ってカレーを作ってもらったって!」
「そうなんです。そのカレーを翌日にはカレーうどんにしたり、他にも”家庭の味付け”のグラタンや、ミートソース、ナポリタンのスパゲッティ。丼ものも作ってもらいましたね」
「すごい、料理上手なメイドさんだったんですね」
「裁縫とかも凄く上手なんです」
「珍しい。桔梗が女性の話・・・しかも年上のメイドのおばちゃんの話しをこんな楽しそうにするとは。よほどの人格者と見た」
「長月、残念だけどメイドは俺と同じ歳だよ」
「・・・ちょっと待って、お前色々話しが見えないんだよ、高校生の時にご飯を作ってもらった時のメイドが同い年・・・?」
長月さんが混乱をし始めました。大丈夫です、私はもっと前から混乱しています。
四月三十日
ー11時18分ー
「ダダダダダダダダーーーーー!!!」
現在、私は毎月末の恒例行事の雑巾掛けをおこなっております。
「ダダダダダダダダーーーーー!!!」
朝一で鍵を開錠して頂きまして、今日は弥生さんと桔梗さんがお掃除をお手伝いしてくださっております。
「ダダダダダダダダーーーーー!!!」
お二方は、廊下の窓を外から拭いて下さっています。外なので、別に本日でなくても掃除はできるのですが
「ダダダダダダダダーーーーー!!!」
神代が本殿にいる時は、同じ神代でも滅多な事がない限り、あまり近くに寄らないようにしているので、この機会に拭いていただいてます。外からだと窓までが高くて脚立を使っても私ではギリギリなのでお願いしてしまいました。
「ダダダダダダダダーーーーー!!!」
「ちょっと、皐月さん、手伝うか、向こうに行くか、黙るかしてもらっても良いですか。なんですかその雑巾掛けの時の床を蹴る効果音は」
「すごい勢いだったからさ!この迫力をより一層リアルに感じられるように口でも効果音を付け足してみました」
「誰に伝えるんですか、他に誰もいないのに」
「入る前には、ちょっと結ちゃんに話しておこうと思って」
「いきなり話しを変えないでください。で、何をですか?」
「あの時の話」
「・・・あの時とは?」
「え?!如月が本殿から出てくる日の事だよ!あの時も俺今みたいにここでずっと喋ってたじゃん!他に何が・・・」
てっきり、”神代”と”お世話係”の間に恋愛感情が生まれない話しの方かと思いました。だって、如月さんがいない時の話しなんて、もう一ヶ月の奇行を無視すれば良いだけの話だと思ってましたもん。
「あ、恋愛感情の話だと思った?」
気づかれた。
「初めて知った時の反応が、”私が見てきた”皐月さんらしくないなって印象に残ってたので」
「・・・まあ、俺もまだよくわかってないよ。その辺は。それはさ!一旦置いておいて、順番に行こうよ!」
「え?私掃除してるんですけど聞かなくちゃダメですか?」
「辛辣!!!」
簡単な話ではない物を折角本人が話そうとしてくれているのに、掃除をしながらと言うのも少々申し訳ない
半分は掃除の邪魔って思っていますが。
「いやさ、俺がここにきて割とすぐに如月と時間の掛かる話し合いをしたことがあったのね。で、簡単にいうと、”今までの価値観”を覆されたのね?」
話し初めてしまいました。仕方ないか。
「俺、親にああしろこうしろって命令とか厳しい躾をされて育ったわけじゃなくて、どちかって言うとまぁだいぶ緩かったと思う。俺末っ子だったから特に甘やかされてたし。なんなら兄弟にも。自分がされて嫌なことは人にしないって言う学校の先生の言葉も素直に従ってた。
親が、”自分がしてもらって嬉しかった事は他の人にも分けてあげよう”って言われた時、されて嬉しいことを、他の人にも同じようにしろって意味だと思ってた」
ちゃんと聞こえる声で話してはくれるものの、目線は窓の外の遠くを見ている。
「前にもこんなような事話したけど、俺が良いと思ってやってることを嫌う人だっているって事。それに、俺が嫌がることを好きって人がいること。意見が合わなくて当たり前だってこと。初めて如月に教えてもらったんだ。
だから、自分が見てた世界が、他人からは全く違う景色に見えてるんだって思った時、すごく気持ち悪く思えた。
じゃあ、俺があの時言ったあの言葉って、相手にはもしかして全く伝わってなかったんじゃないかとか、相手を傷つけてたんじゃないかとかね。
『自分がいいと思った事を人にしてあげる』それが当たり前だと思って生きてきて、境内に来て初めて知って気持ち悪いと思ったり、怖くなったりして。
この話を如月とする前は、本当に境内に来たばかりだったし、人間関係の構築をどうしようかなって迷ってた。俺って、人がすぐに寄ってきてくれるけど、離れちゃうからさ。
ここで今までみたいに接したら、結局みんな離れちゃうのかなって。でも、ここに住んでる以上、他の神代と物理的距離は開かないじゃん?なのに、一緒にいるのに心の距離が遠いのはちょっときついかなーとか思って、すごく良い子ちゃんでいようと思ってニコニコしてたら如月に気持ち悪いだか見苦しいだとかでいちゃもんつけられた。
でも、如月の言うことは正しいとか正しくないとかじゃなくてさ、すごくその考えが新鮮で、納得も出来たんだよ。で、それと同時に一瞬ね、一瞬だけ自分のしてきた行いが怖くなったけど、まあしょうがないかって思って。
これからは前よりちょっとは考えようかなって良い切っ掛けになったんだよ。そこまでは良かったんだけど」
「2月になると?」
「そう、自分でもなんでかわからないんだけど怖くなっちゃったんだよね。如月がいないことに。別に如月いなくったって、わからない仕事があるわけでもないし、ご飯が食べられないわけじゃない、お金だってもらえる。みんな普段と同じようにしてくれてた。でも、なぜか怖くなっちゃったんだよね。
・・・例えばさ?!”人生の恩師”みたいな感じだったとして・・・」
「皆さん、人生の恩師と四六時中一緒にいるわけじゃないですからね。恩師なんて年に一回会うか合わないかの人だって沢山いますからね」
「そうなの!だからさ、如月に影響を受けた事は確かだし、それまで俺は自分が他人に”優しい”と思ってたけどそれは万人受けする優しさではなかったし、人によっては”酷”だったかもしれないし。えーっと何が言いたいのかっていうとつまり、えーと」
「影響を受けたことは確かだけど、だからと言って会えない時間に不安になる理由は自分でもわからない。って事ですか」
「それそれ!」
「で、それって他人に抱きついて解消されるもんなんですか?」
「別に?」
「え?」
「解消はされないけど、拒絶されなかったという事実が、安心に繋がるかな」
「じゃぁ茉里ちゃんの時は大変でしたね」
「なんか、ずっと不安だった記憶だけで他の記憶が殆どないの。俺、二月も儀式やってんじゃないかって思った」
この人は大変だなって思った。
多分、『好き』という感情だけでも、他の人と何かしらのズレが生じているのではないかと思った。
おそらく、皐月さんが如月さんに対する感情は、私にはどれだけかかっても理解ができない。
『嫌い』と言う感情があるにはある人だが、どちらかと言うといつも楽しそうだし、他人が自分から離れて行ってもとても冷静だ。なんでも楽しむ姿勢は素晴らしいが、そうできる人は多くないと思う。私の意見ですけどね。
皐月さんは『好き』の感情の種類が他の人より多いのかも知れない。
私に関する”好き”疑惑の件も、多分今までの女性の好みからして好きになるはずだと言っていたが、『恋愛対象として好き』と『人として好き』の『他』にも人に対しての”好き”の種類”があるのではないだろうか。そうすると、『好き』に限らず多種類存在している感情があるのかも知れない。
その一つが如月さんに対する感情なのかも知れない。もう知れないばっかりで曖昧すぎるけれど。
人の感情なんて理解できないものだ。私が皐月さんの感情を理解しようだなんて無理に決まっている。特に、今の私の仮説が合っているとしたら、『好き』の種類が多いなんて事は私にはないので説明のしようもない。
あれかな。犬のキャラクラーのこれ好き!ちょっとブサカワだけどこの猫のキャラクラター好き!こっちのリアル”ナマケモノ”好き!って感じで「理由のない感覚」の”好き”が沢山ある人なのだろうか。しまった考えすぎて私もドツボにハマりそう。あぁ、憶測で意見なんてとても言えない。
「生きてきた環境とか、周りの人の言葉遣いとか、どんなことが日常生活の中で当たり前に起きているのかは人によって違うもんね・・・そうだ、結ちゃん、小学校の給食で好きだったメニューってなに?」
「私ポークビーンズが大好きでした」
「俺それ嫌いだった」
「私の周りにも好きって言ってる子は殆どいませんでしたよ」
「でも、結ちゃんは好きなんだよね」
「はい、でも、クラスのボス的な女の子が”嫌い”って言ってたから周りも意見を合わせてたんじゃないかって所はあったと思います。残している子はいませんでしたから」
「あー、そういうのあったね。女子って特に多いよね。それ見てていつも思ってた。”あの子はただボスに合わせてるんだな”とか、”昨日は裏で文句言ってたのにな”とか”この間は好きって言ってたのに、人に合わせるからって理由もなく嫌いって言い始めたなとか”」
「そういう子を見て、どう思ったんですか?」
「俺の事じゃないから何にも思わなかった。でも、今思うと冷たいやつだよね?!多分、他の人だったら”え?この間はこう言ってたじゃん!”とか思って、すぐに手のひら返す子の事を”怖い”とか”性格悪い”とか思うんでしょ?俺の周りの男子は女子のそういう所見て言ってた。でも、俺何も思わなかったっては・・・もう最初から人のことなんて信用も信頼もしてないんじゃん?!だから何も思わなかったんじゃない!?あれ?!凄い冷たいやつじゃない?!」
「今、そう思えてるならこの先は大丈夫なんじゃないですか?」
「ドライだね」
「でも、難しい話しなのに、話して下さってありがとうございます」
「いや、なんか喋りたかっただけなんだと思う。自分でもわからなくてちょっとだけモヤモヤしてたから。ごめんね、掃除中なのに」
「えぇ、だから手伝ってくださって良いんですよ」
ニッコリ笑って言うと、
「じゃぁ、俺、本殿に入る前に自分の家の片付けしてくるね!」
と去って行きました。まだ片付けしてなかったのですか。
入れ替わりで弥生さんと桔梗さんが廊下にやってきました。
「皐月に随分気に入られてるんですね」
「うーん、どうんなんでしょう」
ちょっとどんな反応したら良いのかわからないので適当な返事をしてしまいました。お許しください。
「そろそろ、卯月が出てくるかな」
弥生さんが、真剣な顔で言った。
「卯月が出てきたら、私が自宅まで送りますので」
ポケットから車の鍵を取り出した桔梗さん。こんな時にすみません、ジャケット無しのベスト姿が眩しいです。
「桔梗、悪いね」
言っていると、本殿の扉が開いた。
私の前にいた二人が、両脇をすり抜けて、卯月さんを迎えに行く。
「卯月、お疲れ様」
「・・・なんで桔梗が」
「これから家に送るよ」
「・・・監視だろ」
「それもある」
卯月さんは颯爽と歩き出した。私は廊下の真ん中に立っていたのですぐさま端に寄った。特に声をかけようとも思わなかったし、卯月さんも私の方を見ずに、そこにいないかの如く通り過ぎて行った。一緒に弥生さんも自分の自宅に向かう。着替えてから帰るだろう。
一ヶ月前に入った時と変わらずだなぁ、そうか、卯月さんからしたら時間が経過してないわけだから、そりゃそうだ。本殿外だけが一ヶ月の時間が経過している。つまり、卯月さんからすると、ほとぼりが覚める時間なんてないわけだ。仕方ない。
とりあえず、一ヶ月の貴重なお時間を頂いた事には変わりません。
「お疲れ様でございます。神代のひと月を有難く頂戴致しました」
ー21時57分ー
「結ちゃーん、着せてー」
皐月さんが斎服を持って母家の居間にやってきました。
「よし、わかった。覚悟しろ」
「如月じゃないよ!!結ちゃんに言ったんだよ!!」
「へぇ、本当にずっと賑やかなんだね」
「・・・しまった。桔梗も母家に居たのね・・・」
「私が聞いたらいけなかったかな?」
「トンデモナイデス、チョット恥ズカシカッタダケデス・・・」
「桔梗、本当に飲むなって八重から言われてるの?」
長月さんが寂しそうに聞いた。
「まぁ、念の為に」
「えーーー何それ、俺が寂しいんだけど。暫く住むっていうのにさー」
皆さん桔梗さんとお酒を飲むのを楽しみにしていたのですね。
「あれ?!でも24時間警備ってあり得なくない?!機械じゃないんだし、一人だし!どっかで休みあるでしょ!」
スパーンと扉を開けて斎服を着た皐月さんが入ってきた。
「管理職というのは時間が関係ないものです」
「神部に限ってそんなブラックな・・・!」
「常に仕事の事考えてると、いつが休みだとかわからなくなるんだよね」
とても爽やかに言ってますが、言ってる事社畜社員そのものです。
「あぁ、でも、宮守さんと一緒かな?」
「え?私と一緒ですか?どこが」
「だって、宮守さん、本来土日祝日休みのはずですけど、ずっとご飯作ってますよね?」
「・・・確かに!!」
そうだ、そういえばこの間も誰かに言われたけど、去年まではちゃんと週休二日制だとか労働時間がとかちゃんと考えてたけど、最近ちゃんと休んだだろうか?出かける日も朝食とか作ってたし、お昼ご飯の手配とかなんかそんなことしてたかも・・・。あれ?私何やってんだ?
「そういうところも、ちゃんと見てますから」
「あ、はい」
言い方はとてつもなく柔らかい為、これは働きすぎだと怒られているのだろうか、なんなのだろうか。
「桔梗はそれより自分の労働時間把握した方が良くない?」
皐月さんがお酒を飲みながら、最なツッコミをした。
「さてさて、そろそろ行きますか」
ギリギリまでお酒を飲んだ皐月さんが立ち上がった。
「はい、行きましょう」
「あ、私も行きますね」
桔梗さんが一緒に立ち上がりました。手には本殿と母家の間に施錠する鍵を持っています。そう、施錠を毎度行う事になり、鍵の管理は神部の方となりました。
「あーあ、いつかゴールデンウィークに海外とか遊びに行きたいなぁー!」
皐月さんが廊下を歩きながら言った。そう四月末の今も、もう世間様はゴールデンウィークなのだ。
ちらほら家を空ける報告をしてくれている神代もいます。ご家族でお出かけの方や、実家に帰る方も。この方はゴールデンウィークも普段の休みも、年末年始も境内に居て、ご実家に帰っているのだろうか。人のプライベートだからあえて聞きはしないけど。
「あ、そうだ。結ちゃん」
「はい?」
「あの話しだけどさ」
「どの・・・話しでしょう?」
「それこそ、昼の話の続きだよ」
「え、如月さんの・・・」
「恋愛感情の話」
「えっ!今?!というか一旦おいて順番にって・・・」
「如月の話しは終わったでしょ」
「だからって!今?!この場所で?!」
「結ちゃんが、俺の事なんとも思ってないのは良くわかる」
「いや、なんともっていうと語弊があるような・・・」
「でも、俺は自分の感情を素直に受け止めたいからさ。多分今までみたいに話しかけるし、確かめたくて色々質問したりとかするかもしれない。それが迷惑だったら言って欲しい。嫌がることはしたくないから。でも、俺も自分の気持ちをわかりたいからさ・・・。なんて言うのかな、協力してください?」
「最後まで曖昧で疑問系ですね」
「相変わらず!!」
「納得の行く結果になるかどうかはわかりませんが、お手伝いできる範囲でしたら・・・」
「ん、ありがとうね」
ここ最近で一番の良い笑顔を皐月さんはした。
「ここで私が声をかけるのは良くないかなと思いましたが、時間ですので、さ、よろしくお願いします」
しまった!!後ろに桔梗さんがいるの忘れてた大丈夫か今の会話!いや、アウトでしょう!!皐月さんわかって言ってたの?!
本殿の扉を閉めながら後ろを振り返り、皐月さんが普段見せない鋭い目つきで言った。
「はーい、じゃあ俺は行ってきますが・・・桔梗、そう言うことだから。ね?」
「へー・・・出てきた時に、”今と何も変わってないといいね”」
「悪魔ぁあああああ!!」
「ほら、入って入って」
桔梗さんに扉を閉められてそのまま施錠をされた。
ーーーガチャンーーー
「さ、戻りましょう。皆んなはこのあと残るのかどうかわかりませんが、私は流石にお暇しますね」
「あ、はい」
特に何も言われなかったな。よかった。
あ、ではいつものやつをいきましょう。
「神代の一ヶ月に感謝・お礼申し上げます」
2025/05/02 誤字修正




