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ただもう一度だけ、君を抱きしめたくて

作者: 右京

平凡な日々が続くと思っていた


毎日同じ繰り返される日常が続くと思っていた


でもその日常は、当たり前では無かった


あの日を境に



君の温もり


君の香り


君の鼓動


それを感じる事は、二度と叶わない


その事実を痛感する度に僕は、今でも涙が込み上げてくる


どんなに涙を流しても、どんなに君の帰りを待っていても


あの日常が帰ってくる事は、ない



そんな日に限って君の夢を見る


夢の中の君は、いつも優しく微笑み僕を迎えてくれる


夢の中の筈なのに、握った君の手は温かくて


つい夢である事を忘れそうになる


そして、いつもの様にそっと抱きしめる


体温も香りも鼓動さえも感じ、君の存在を確認する



また、逢えたね





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