10話 悪魔京都に行く
悪魔京都に行く
部屋に帰り、眠気に襲われて、ベッドで寝ると、夢の中では、船に乗っていた。
「あれ、あっそっか。光と奈波が移動させてくれたのかな?」
「あ、起きた。いや、来たのかな? どっちでもいいや。ありがとうだね、皆を助けるために、戦場を東奔西走してくれて」
「ん? いいよいいよ」
奈波の言葉に、私は軽く返す。そうしないと、みんな死んじゃうしとはいえないけど。でも皆生き延びれて良かった。少し涙を出しそうになるのをこらえているからそっけなくなっちゃったけど、
「それで、今はどこに居るのかな?」
「ここは、魔術世界だよ。それの日本近海」
「……はやくない?」
「まあそうだね。転移先を動かす技で、一旦日本に帰ってから日本近海。だから、実を言うと遅いくらいなんだけどね」
「あ、そっか。そんな技術有ったね。で今から日本を離れるのかな?」
「いや、詳しく言うと、大阪湾付近で、今から上陸するところだったんだ」
「へー、大阪に用事がある感じかぁ」
「うん。ジュピター・エルピスの反応がそこにあるんだ」
「成程、でもどうやって、そんな反応を発見できたんだい?」
「それが、エルピスネットワークなるものがあるらしくて……」
「やっと見つけた。ここにいたんだね。アミ」
っと、皐文が私を探していたみたいだ。けどなんで逸れていたんだろう?
「もう、皆出発するの早すぎるよ。僕、基地に行ったら誰もいないんだもん。やっとの思いで追い付いたー!」
珍しく、皐文が息を切らしている。
「いやどうやってきたの~」
光も来た。でも確かに、ここは海上、どうやって、入ってきたんだろう?
「ああ、水蜘蛛で滑ってきたよ」
「いや、池ならいざ知らず、海は波があるし、ここまで来るのきつくない? それに、どうやって場所を特定したんだよ」
「それは、人形の髪の毛に神奈がこっそり追跡用チップを忍ばせているのだ」
「「「えええええええー!」」」
皆で驚いているって言うか、
「私の、私のプライバシーとかは! どうなるの!」
「プライ、バシー? おい、しいの?」
「とぼけるなー! というか、おいしいの? もちゃんといえ!」
「まあ、それはそれ、これはこの」
「意味がわからないよ!」
「で、まあなんとか追い付いたわけだけど、まあ、海も波を蹴れば素早く移動しつつ、水蜘蛛で行けるよ」
「それも意味がわからない……」
皐文がふざけすぎていて、意味がわからないよ。
「で、二人は、これから、何するところだったんだい?」
皐文が二人に聞く。
「ん? それはね、ジュピター・エルピスを勧誘するために大阪に向かっているんだ」
「ああ、そっか。じゃあ、僕たちは別行動いいかな? 悪魔憑きが京都にいそうなんだ。まあ、大阪にも3人いるけど、そっちは追跡済みだから、大丈夫なんだけど、京都の方は未確認だから、確認しに来たいんだ」
「わかったよ、じゃあ、大阪でお別れだね」
「そこまでよろしくね~」
「うん」
船が大阪に入港し、港から下って奈良から電車に乗り、京都に向かう途中の電車の中。
「本当の目的について話しておくよ」
と皐文から言われて、本当の目的って何だろう? と考えて、周りをふと見ると、誰もこの車両には乗っていないのに気付く。
「ああ、人払いの陣を張っているんだ。で、本当の目的は、この通信機器を差し込んで、全世界にある映像を送る事なんだ。映像は帰るぐらいには神奈と珠樹が仕上げてくれているはずだから、僕たちは、これを差し込むだけ」
「ほう、でも記憶媒体で差し込んだほうが通信もしやすいし簡単なんじゃ」
「それが、どうしても明日がいいらしく、でも、今日中に映像が出来てないっていうのもあってか、通信にするらしいんだ」
「そこまで急ぐものなのかな?」
「うーん解んないね」
そんな会話をしつつも電車に揺られ続け、京都に着いた。




