5話 猛代理と軍師
猛代理と軍師
さて防衛戦だ。と意気込んで、数秒後、なんか地面の水道という水道から水があふれて来た。
「なんでこんな時に、水道管が壊れるかな!?」
ん? 待てよこれだけ水があれば、後は冷やすだけで、氷の地面になる? 私の氷ならそんなに簡単に壊せないもんね。地面を流れる水を氷結させる。それに巻き込まれて、ザラタンも足が凍り付いて、動けなくする。
「よしっ、これで」
もう大丈夫だと思ったのもつかの間、サラマンダーがザラタンの背中から、降りて来た。まるで、砂糖菓子に群がるアリのように、ザラタンの足を隠すかの如く降りてきてる。
「氷を解かすつもりか、やらせないよ」
多分あれもコピーだから、一撃でも当てれば大丈夫の筈、だけど、私の魔術にサラマンダーに有利取れそうなのって、氷かな? とりあえず氷を飛ばすけど、やっぱり、到達する前に溶けて、ダメージにはならない。ど、どうしよう。
「全軍構え、うーてーうーてー!」
そんな声が後ろから聞こえて、思わず振り返る。そこには、角の生えた集団、悪魔の軍団が思い思いの弾を撃ちだしていた。
「だ、大丈夫ですか? あ、アミ様」
二人の少女がこちらに走ってくる。一人は黒髪でストレート、それに黒いスーツに、黒い目、なのに明るい雰囲気のする笑顔が特徴的な少女。もう一人は、背中まで伸びたの茶髪で片目のみ赤い目がのぞかせており、冬に着るようなポンポンの付いた防寒着に身を包み、身の丈には合わないデカいハンマーを持っている、大人し気な子供だ。
「ありがとう。助かったよ。で、あなたたちは?」
茶髪の子が前に出て、
「あ、あたしは凪、木下 凪だよ。兄上から今、悪魔の軍団の統率を任されているの、でこっちは」
と答えた。そして次は、黒髪の子が、
「あーしは撫子だよ、よろよろ~」
うん、情報が少ない! でも、この二人が多分木下から統率を任されているのかな?
「な、撫子ちゃん、苗字も名乗ろうよ。黒田 撫子ちゃん、この子は、軍師だよ」
「あ、そうな……、なんて?」
「軍師だよ」
人は見かけによらないなー。いや、見かけではないんだけど、というより見かけはそれっぽいんだけど、言葉遣いが軍師っぽくないというかなんというか。
「それより助かったよ。でここからも、軍の指揮を執ってくれのかな?」
「え、ええ、えええええええ! 無理ですぅ、此処まで指揮するのに、大変だったのに、ここからもなんて、無理ですぅ」
「とりあえず、此処で、サラマンダーを食い止めるだけで良いから、良いから!」
「わ、わかったよぅ……」
「ふぁいとー」
「え、撫子ちゃんは、あたしと一緒に指揮だよ」
「えーつまんないー。あーしは、もっと暴れたいのー」
「い、いや、撫子ちゃんは頭使うの好きでしょ」
「だってー、詰めるのってかわいくないじゃん」
「いや二人ともいいから、指揮執って!」
「「執ってるよ」」
あれ、たしかに皆動いている。見ると、二人とも手元の端末を操作している、つまり端末で命令を出しているって事か。もしかして、この子たちかなりできる?
「ならそのままお願いね」
「わ、分かった」
「りょー」
私はとりあえず氷の純度を……、
「って、さしてくれないか。よし、もうひと頑張りだね!」
と思って振り返ったら、巨大な龍、東洋風の龍、かなり怖い顔をした龍が居た。
「お前たちには恨みはないが、すまない、我が主のためだ。ここで散れ」
「誰が主か知らないけど、この氷は溶かさせない!」




