2話 ショートカットと探り
ショートカット
「戻ったよ。ついでに、千代も一緒に帰ったよ」
「でござる」
あ、千代が帰ってきた。そして、皐文も来たよ。
「はい、巻物と腕輪。ちゃんと渡したからね」
「うん、ありがとう。で、これからどうしよう。ザラタンを止めたいんだけど……」
「そうだろうね、でも、凰が邪魔しているんだよね」
「そう、だから、この前行った、神奈の秘密基地に行きたいんだけど、どう行けばいいの?」
それを聞いて、皐文は少し申し訳なさそうな顔をして、
「御免。町中にあった、ショートカットでしか行けないんだよ。何とかそこに行けば飛べると思うけど、ちょうどあのザラタンの足の下なんだよね」
「あ、それならあるぞ」
「「へ?」」
木下の言葉に、私と皐文の素っ頓狂な声が重なる。
「逃げる時に、神奈に言われたんだ。この看板を持って行けって」
木下に連れられて、森に戻ると、そこには、古びた、だれも見向きもしなさそうな看板があった。
「これだっけ?」
「これだよ」
「そっか。木下ありがとう」
「いえ、いきなり言われたから、覚えていたんだ。でもこれがショートカットなんて気が付かないぞ」
「まあそうだね。ショートカットはバレない様にしとく必要があるからね」
そんな会話をしつつ、看板に触れ、移動を願う。
探り
ふむ、通信が来たか。やはり、福留か。
『おい、何故姿を現さない! どこに居るんだ!』
「……なんだ。しびれを切らしたか? で、私の位置か? 教えるわけないだろ」
『くそ、こっちは早く戻りたいんだ!出てこないなら、この村は完全に潰すぞ』
「それ以上に壊す必要があるのか?」
『え』
「……いや、だって、もう、かなり壊れているからな。それにこちらはそこの拠点はすでに破棄する予定なんだが」
『分かったわ。ここの場所の地下に秘密基地があるからビビっているのね! なら今から行くから、待ってなさい!』
また一方的に通信切られたな。まあいいか、そろそろ、あの子たちが来るはずだし。




