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35話 マンドラゴラ

 マンドラゴラ




「やっと着いたー! 近くの森に!」


 あの時、瑠亜たちの話をしてくれた悪魔憑きたちの住んでいた森に戻ってきた。さてと、此処をぬければ、ついに、村に!


「お、帰ってきたか!」


 その声に4人で足を止める。すると、木の上から、


「よっ」


 っと、木下が下りて来た。


「なんでここに居るのですか? 村で皆を束ねているはずでは?」


 乃理の言葉に私は頷く。たしかに、村の悪魔憑きを任せて来た。なのになんでここに? まあ、食量集めに来た可能性もあるけど。


「大きな亀が攻めてきて、皆で防衛していたのだが、やばくなったから全員でここに逃げて来たんだ」


「え、じゃあ、村は?」


 私は、思わず口に出す。いや分かっているけど認めたくない。もう絶望しかない。そんなイメージしか沸いてこなかった。


「予想通りです。滅びました。なので、此処から反撃を考えております」


 やっぱり私との会話は丁寧語だね。少し寂しい、ってそんなこと考えている場合じゃない。


「やっぱり、じゃあ、みんな無事?」


「こちらにどうぞ」


 皆、木下に連れられて歩いている。どうやら、あそこにある大きなテントに行くみたい。


「アミ殿。先ほど見えたのですが、木の上などに、倒れている仲間たちがいました。つまり……」


「え、そんなの見えなかったけど、でもという事は」


「みな、何者かに殺されておりまする」


「うううう、そうだ、ログを見よう」


 悪魔ネットワークの死亡ログを確認、どうやら完全死亡はいないみたい。


「着きました。アミ様、乃理、千代、どうか中の者たちを助けてください」


 中には、戦意喪失した仲間が、足を射られて、動けない、しかも残機が残っていない仲間が沢山いた。


「成程、でも湿布ではどうにも……」


「うーん、どうすれば」


「あたしが教えよう。まず、ホーネット、血を少し分けてくれ。次に、乃理、千代は、マンドラゴラを採取してきてくれ。根っこはいらない。葉っぱだけでいい」


「あ、徐様。それでいいのですか?」


「ああ、ただし、似た葉っぱの毒草があるから、根っこを確認したほうがいいな」


「そんなー」


 乃理と千代はすごく嫌そうな顔で出ていった。まあ、マンドラゴラって引き抜いたら泣いて、その鳴き声を聞くと、死ぬらしいからね。一瞬抜いて、マンドラゴラならまた植えて、葉っぱだけ持ってくるとかかな?


「それで、悪魔への万能薬ができる。では頼んだ」


 そんなこんな慌ただしくしている、徐からで私は採血をされた。その後瑠亜に見守られながら、ベッドで横になっていると、木下が来て、


「アミ様。珠樹さんはどこですか?」


「珠樹なら、敵に捕まったよ」


「なんだって! 今すぐ助けないと! どこに居るのか解っているのか!?」


 木下がすごい焦っている。言葉も荒くなっているよ、やっぱり惚れているのかな?


「う、うん。あのザラタン、大きい亀の中の洞窟に居るよ。そこで、今詩織たちが助けようとしている」


「成程、なら、俺も行かなくては!」


「いや、だから、詩織たちが」


「ここでいい所見せないと、人としてどうなんだ!?」


 やっぱり、木下は珠樹に惚れているみたい。


「でも、ここで味方を見捨てるのも人としてどうなんだい?」


「う、それは……」


「ここで待っていて、皆を助けてくれるかな? 私たちが詩織たちを助けに行くよ」


「……おう!」


「でも、もう夜が近いから寝るね」


「なんでだ!」


「いや、強制的に寝ちゃうから」


「そうか……、いや、やっぱり俺が行くべきか?」


「だーかーらー!! ここの守りをお願いするって!」


「ああ、そうだな」


「あ、眠くなってきた……」


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