32話 アクマセットク
アクマセットク
「なんで寝てるのさ! 私、なんとかして悪魔を止めないといけないのに!」
「どうしましたの?」
やっぱり。小麦の声が聞こえるって事は寝てしまったんだ。どうしよう。とりあえず早く起きないと!
「ん? ああ成程ですわね。あなたの仲間たちが、3回死んでますわね」
「え?」
悪魔ネットワークを確認。ログを見ると、たしかに、ひとり一回ずつ計3回死んでるね。
「ど、どうしよう」
「なにと戦っていますの?」
「私と戦っているんだ」
「はい?」
小麦が少し悩んでいるしかしすぐに、思い至ったみたいで、
「そう、私の肉体を乗っ取った、悪魔と戦っているんだよ!」
「ああ、あのバカと。どおりでこちらにもダメージが飛んできてるのですわね」
「どうすればいい!? 何とかして止めないと!」
「でもあなたの体、もう、50回は死んでますわよ」
「へ?」
ログを確認。すると、
「あ、本当だ。でもまだ、皆の脅威は去ってないよね。どうすれば……」
「わたくしが止めておきますわ」
「どうやって?」
「私の話は聞くはずなので、言い聞かせますわ、数分お待ちくださいませ」
「わかった」
そういえば、こっちの世界でハワイの方も、敵の手に落とされていたって話だったよね。たしか、空間移動衛星兵器で攻撃を受けたって話だったと思う。なら、やっぱり、空間移動衛星兵器は、破壊しないと! でもあれ? あの時、こっちの世界では破壊したから、大丈夫なのかな? もとはどこの世界に有った物なのかな? そうだ、違う世界に行って、探してみよう。まずはここの位置情報を登録、これで戻ってこれるはず。
「転移開始」
最初に向かったのは最良世界。その世界のこの場所に有る基地にて、 皆が慌ただしく走っていた。私は小さくなって、こっそりと物陰から聞いていた。
「おい、時空移動衛星兵器は何処に行った! それに、円卓機工の本隊にも連絡がつかない!」
「いえ、それどころか、機械世界にすら連絡がつきません!」
「どころか、中にも入れません!」
「くそっ、どうなっている!」
なるほど、世界の再起動で、一緒に消えたと見るべきだね。なら、これで大丈夫そう。そう考えて、私は戻った。
「あら、戻りましたわね。何処に行ってまして?」
「ちょっと、違う世界に」
「衛星兵器を見に行ってたのですね。わかりましたわ、で、どうでしたの」
「破壊されていたよ」
「やっぱり、では安心して作戦をたてられますわね。では、作戦会議ですわ。まず貴方が目覚めた、いや眠った時に宙に飛ばさせてもらいますわ。そして、そこから、戦艦と空母を一撃で沈めてもらい、次に急いで魔力吸収器を破壊。そして、後はあなたに任せますわ」
「分かったよ。ならその後は、偽物のマーズを何とか助けて、吹き抜けで、最終戦闘に持って行く。そこで、皐文の魔力吸収で敵を封じるって感じでいいかな?」
「ええ、そうですわね。では、少し見て回りましょう」
「うん」




