25話 外の世界の人間
外の世界の人間
「あ、あれ、ここは」
「夢の中ですわよ」
「あ、うん」
目の前の小さい小麦が答える。なんで小さいんだろう?
「では今日の座学ですわ」
「へ? ちょ、ちょっと待って、私は、うまくできたの?」
「何をです?」
「ええっと、水蒸気爆発で敵を一網打尽にしようとして、そこで気を失ったんだったかな?」
「成程、それで少し眠った時間が早いわけですわね」
「って事は、全然知らない?」
「そうですわ。私は今この鬼の体に憑りついている存在のため、そちらの様子はわからないですわ、起きてからのお楽しみですわね」
「えええー」
「では今日のお勉強ですわ。昨日の続きから読んでいきましょう」
「うん」
ええっと、あ、栞機能もあるんだ。しかも自動で挟んでくれているみたい。どれどれ、
しかし、ゲームの中に興味もなかった人間が入り、そして生活するというのはとても大変だった。まず、食べ物、排泄は必要だが、性別が一時無くなったり、オブジェクトが壊れなかったり、そして皆がゲームの中だと思って、死んでも蘇ると思っていた。なのに死んだ人は蘇らない。それによって、人口が100万人減った時があった。原因は、データの更新(食事)をしないことによる崩壊(餓死)、この世界で生きていたくない(自害)、pvpでのやりすぎによる事故死、殺害などがあげられる。。そのため、神は、いや元の世界に残った人は、システムコウノトリ、死んだ人間の記憶を消して、赤ちゃんとして再度復活させる、その子供は南極からコウノトリによって運ばれるものを設立。それにより、人口が減ることは無くなった。しかしこの弊害で、この世界が電脳世界であることが少しずつ忘れ去られていった。そして歳月が過ぎ、ゲームを作り出した人類は、その中にまたもや新しいフロンティアを見つける。それの繰り返しで、世界は鼠算式に増えていった。おろかな人類、この世界に入り込んだ666の悪魔によって破滅へと導かれて、その上で生き残るためにまた悪魔の力を借りる、その負の連鎖にも負けない人類。ああ、最高に面白い。
「あ、そういえばこれ、悪魔が書いたものかあ!」
「そうですわ。では、少し頭を休ませてから、戦いますわよ」
「ちょっと待って! この最初の世界に残った人って、どうなったの?」
「まだ生きてるはずですわ」
「そうなの!? いや、あり得ないよ。1000年なんて」
「いいえ、世界が電子の海に作られるたびに、作られた世界は早く時が過ぎる設定に作られているのですわ。なので、一番底のこの世界の千年なんて、外では一瞬の可能性もありますわよ」
「ええええええええ!」
「それに、この世界が残っているって事は、その人間が管理を怠っていないって事ですわ。つまり、その人は生きているって事になりますわね」
「それもそうか……」
「ではやりますよ」
「う、うん」
そして起きるまで、戦闘訓練を行った。




