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天界編02-02
この日、星井と亜熊は一言も話さずに下校し、高橋は悪魔と共に家へと真っ直ぐ帰ることとなった。
だが悪魔も途中の別れ道で足を止め、高橋の顔を見るなり「ちょっと用事あるから」と返事をする間もなくその場を急かすように去っていった。
「おっ、今日は早いな。店番頼むわ」
「……」
仕方なく一人家へと買えるものの、叔父に止められ留守番を強いられてしまう。
沈み夕日を一人眺め、高橋は黄昏ながら留守番をしていた。
「……一人なら良かったんだ。やっぱ、人と関わるとロクなことが起きないな。僕までなんで、あいつらの事気にしないといけないんだ」
高橋は星井と亜熊を気にしていた。
そして悪魔のことも。
気が付けばみんな大事な友達、高橋はモヤモヤとしながら考えてしまう。
来年には僕は消えるーーそれでも今の関係が壊れることを恐れていた。
でも長く関係を持つことは許されない。
何故なら高橋にはーー父親の仕事の都合上、結婚しなくてはならないからだ。
次回、過去編へと移りいます。




