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天界編01-02

「星井が能力者?」


 呆然とする星井をは座らせ、部屋の隅で高橋と悪魔が会談をする。


 星井に認知を変える能力が効かず、そして前日の騒ぎで唯一の生存者であることに疑問を抱いていた。


「まあ少なくとも悪魔の気配はないわよ。たまたまよ、きっと」


「そんな軽く流していい問題なのか、これ?」


 二人は星井を見るが、星井は先程と変わらず天井を眺めていた。


「私、ここに住むー」


「なんか星井が馬鹿なこと言い出してきたし、 お前ら出ろ。ちょっと病院行ってくるから」


「そうね。私も一回魔界に帰って血飲んでくるわ」


 悪魔は窓から翼を伸ばして飛び立った。


 その時の翼はいつもの黒色のままだった。


 結局あの能力はなんだったのか、その疑問も残ったまま、高橋は星井の肩を揺らした。


「星井、そろそろ起きろ。病院行くから肩貸してかくれ」 


「肩?密着?い、いぃ……」


 今日の星井は少し可笑しかったが、高橋は誰かの力無しでは歩ける状態ではなかった。


 にやける星井、複雑な気持ちの高橋、二人は仲良く二人三脚のまま病院へと向かうのだった。



☆ 



 真っ暗な空に真っ赤な背景の魔界、悪魔はこっそりと自宅へ帰り、冷蔵庫のような所から瓶に入った生血を一気に飲み干す。


「ぷっはー!」


 満面の笑顔を見せ、満足の悪魔だった。


「いい飲みっぷりね」


そこへ、死んだと思われた亜熊遊夢が現れた。


「キューちゃん、生きてたのね」


チビチビと血を飲みながら亜熊に目線を合わせる。


「随分冷静なね」


「だって、どうでもいいから」


「ひどっ!私とあんたの仲じゃないの!」


声をあらげて大きく叫ぶ亜熊に悪魔はあきれていた。


「いや、あんた自意識過剰なのよ。あんたのこと誰も気にしてないし、好きじゃないもん」


「え、えぇ……なんか冷たくない?」 


「そりゃ殺されかけた訳だし、人間の敵だからね」


「あんた、本気で人間の味方になるの?能力は返してくれたなら、そのまま征服すればいいのに」


「でも私、人間が好き。高橋が好きだから」


「サタン……」


「星井は嫌い」


「あ、それは同感」


居ないところで星井はディスられていた。


星井は魔界人受けが悪いようだった。


「まあ仲良くしようよ!私も協力するから」


「ん?」


「私も人間側に付くわ!」


「ふーん……」


「そろそろ泣くわよ?」


 こうして不仲のままだが、亜熊も人間側に付いた。


 悪魔は瓶の血を飲み干し、軽く荷物をまとめてそのまま亜熊と一緒に人間界へと戻るのだった。

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