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落ちこぼれの聖導士と異端の聖心獣  作者: 棚機レンジ
ちょっと長めのプロローグ
1/26

幕開け

聖心獣。



それは、人の心から生まれる聖なるしもべ。


人は自分だけの聖心獣を生み出し、彼らと絆をはぐくみ、彼らの手を借り文明を発展させてきた。


やがて人は、その力に目をつけ、聖心獣の武力化を目指した。


武器を持ち戦っていた人々は、聖心獣を武器とすることで戦いの規模を発展させていった。


しかし、もとは人の心。それを欲望のままに戦いに用いたことの代償は大きかった。


人々の心は疲弊し、悪しき感情が心にはびこるようになってきた。

心は憎しみに浸食され、黒く濁った感情からは、おぞましい魔獣が生まれた。

魔獣は聖心獣より強力で、世界各地の聖心獣を食い荒らし、人間の生活を脅かすようになった。

人間同士の戦争をしている場合ではなかった。


押し寄せる魔獣の戦力は、じわじわと確実に人類の生存領域を狭めていった。


魔獣との戦いは凄絶を極め、苦戦は絶望を呼び、絶望は人々の心に強い負の感情をもたらした。

負の感情はまた魔獣を生み、魔獣の勢力はとどまるところを知らなかった。



誰もが世界をあきらめていたその時、魔獣から人々を救ったのが、まことに清らかな心を持った人間と、その聖心獣であった。


その人物らは決して折れない信念を持ち、己の正義に基づいて、魔獣と戦い続けた。

彼らは長い時間をかけて、世界を魔獣から救った。


人々はそんな彼らに感謝し、『聖なる心を導くもの』、すなわち、【聖導士】という呼び名でたたえた。


聖導士の操る聖心獣はたった一体で千の魔獣をなぎ倒したという記録も残っている。


人々は己の所業を反省し、二度とこのようなことが起きないよう、停戦協定を結んだ。


人類は一つになった。


そしていまだに残る魔獣の脅威、そして失われた領土の奪還のため、聖導士の育成を始めた。



心の力。


それが聖心獣の強さに直結するとの定説に基づき、優秀な聖導士を育てるため、幼少期から教育を施す養成施設が各国で設立された。





魔獣との戦争から約千年。

これは、今もつづく世界規模の魔獣との戦いを止めるために、聖導士を目指す少年少女の物語。


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