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一二三(ひふみ)の壺のはなし  作者: ぽすしち


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8/15

あんたのために



「 ・・・いやいや、そうは言っても、お殿様はうちの梅干しがあるから、」



「 たしかにあんたのところの梅干しでからだも良くなったんだろうが、それならもう、ふつうの梅干しでも平気じゃねえかって、 ―― あんた、さっき思ったね?」



「 い、   いや、 」



「 いいんだ、いいんだ、それが人ってもんさ。なんにしても《おもいこみ》ってのが肝心だ。とくに、こういう、たのまれたモノであつらえた薬なんてのは、どこからどこまでがその元になったモノのおかげかなんて、だれにもわからねえさ。 だけどねエ、うちのお客はみないつも、薬のおかげだって、大喜びだ。あんたがすこしでも『うりたい』とおもうのなら、あたしにうるのがいちばんかしこいさ」





 《おもいこみ》で・・・


「 ・・・ふつうの梅干しでも、・・・お殿様は、気づきませんかね・・・ 」


 からだも丈夫なままで・・・?




 薬売りはつまんでいる革袋をふってみせた。


「 だから、あんたが安心できるように、この薬をつけると言ってるじゃねえか」


 

「 そんな、《めくらましの薬》だなんて、お殿様にのませるわけには、」



 薬売りがとつぜんわらって革袋をぶらぶらとゆらした。


「 ―― なにいってんだい、この薬は殿様のじゃあないよ。 この薬は、あんたのためにつけてやろうって言ってンのさ。 ―― あんたが飲むためにねエ」










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